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〔声〕

飼って・作って・売って

津山地方振興局農林事業部畜産係

 近年,新しい戦略発想をもった起業家と呼ばれる人たちが次々と誕生しています。畜産の世界も一緒で,ただ家畜を飼うだけでなく,自分で商品を作って,足を運んで販売まで行っている意欲的な人が現れてきました。今日はそうした個性的な方を2人,紹介したいと思います。一人は津山で黒豚を飼っている日笠瑛十郎さんでもう一人は鏡野町の養蜂家の山田英生さんです。お二人の話を簡単に取りまとめたので紹介します。

氏名
日笠瑛十郎
山田英生
飼って 黒豚 養蜂
昭和45年に繁殖・肉豚の一貫経営を開始。昭和60年から黒豚飼育を始め、現在400頭飼育 昭和23年に密蜂飼育を開始。昭和40年にロイヤルゼリーの研究開発に成功、以後地道な販売活動が実りヒット商品となる。
作って

(主な商品)

黒豚ソーセージ・ハム・たたき他

(主な商品)

ロイヤルゼリー、ハニードリンク他

売って

1)試作後、人脈をフルに利用しながらデパート・スーパー等に売り込む。あわせて売場を参考にしながら、販売業者の意見も取りいれて新商品の開発を行い、常に売れる商品を目指している。

2)昭和60年から販売店を開業し加工から販売まで一貫経営を行っている。

3)平成6年からレストランを開業し、黒豚をはじめ津山の産品のPRに取り組んでいる。

※昨年末オランダで開催された世界職業人コンテストで出品商品が金星賞を受賞するなど、素材の品質面を重視した製品に、高い評価を受けている。

1)約15年前から郵便局のふるさと小包を利用し始めたのがきっかけ。百貨店での物産展にも参加している。

2)当時二千人ほどいた購買客を全員データベースし、ダイレクトメールなどにより直接、取引を開始、顧客の数が約3倍になった。

3)平成2年に株式会社ミコーを設立。通信販売と会員制度を発足。平成5年度からテレマーケッティングを開始。現在、顧客数は約30万人になっている。

※一貫して、消費者とのつながりを重視し、販路を拡大、近年急激に売り上げが伸びている。