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我が国の経済は戦後最大の不況の中で,先行き不透明感が及ぼす影響は我が国全体を覆っている。
酪農界においても,毎年の乳価の値下げ,天候不順もあっての消費の落ち込み,輸入飼料の値上げ等により,特に生産者は逼塞状態にある。
国際化,規制緩和の進行により,国は指定団体制度そのものの見直し,生乳流通の広域化への対応,需給調整のあり方,生産者団体の再編,合理化等を進めている。
また低迷している消費も,液状乳製品向けが増加するなど,需給構造に変化が見られる。
一方,供給は酪農家戸数,頭数の減少のうえに意欲の減退が大きく,低迷状態であり,この大きな要因は数年続きの乳価の値下がりと先行きの不透明にある。
この生産基盤の再構築と強化を第1として,本年度は次の主要事項を中心に事業を推進する。
1.生乳の計画生産と乳価
本年度の計画生産目標数量を161,343トンとして,生産基盤の強化を図り,目標達成に努める。
飲用向け乳価については,関係者あげて鋭意交渉し据え置き以上の確保を努力する。
2.生産基盤の強化と乳質の向上
低迷する生乳生産に対応し,乳用牛導入等による生産基盤の強化を図る。
また,良質乳の生産を促進して需要の拡大を進める。
3.組織整備の推進
新しい時代に適応する酪農組織整備の推進に取り組む。
4.第11回全共岡山大会
酪農の活性化と消費者との交流の場として,岡山らしい共進会となるよう開催準備と出品牛強化に万全を期す。
5.生乳検査体制の整備
平成12年度に向けて,生乳検査所を統合整備する。
6.牛乳・乳製品の消費拡大
関係者と協調して,種々の機会をとらえ牛乳・乳製品の普及啓蒙に努める。