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「日本草地学会大会34年振りに岡山で開催される」

岡山県総合畜産センター

 去る8月25日から28日の4日間にわたり,平成10年度日本草地学会大会岡山大会が開催された。同学会は我国の草地畜産発展のため昭和29年に創立され,以来,首都圏と地方において交互に大会を行っています。
 岡山県においては,昭和39年8月19日から21日の間,真庭郡蒜山地区において,日本草地学会の10周年記念として岡山県共催により盛大に開催された。時あたかも同地区にジャージー牛が導入されるなど,地域における草地酪農の萌芽期にあたっており,今日の蒜山地区に代表される草地酪農の発展の原動力として重要な役割を果たしたことは記憶に新しいところであります。今回,34年振りに本大会が開催されましたことは本県草地畜産の歴史を知るうえで極めて意義深いものがあります。
 研究発表は岡山大学において8月26日から2日間,6会場において行われ,その内容は生理・生態に関するもの37題,育種・採種の31題,飼料成分・貯蔵の30題,放牧26題,貯蔵・加工20題,草地造成管理16題をはじめ,10部門にわたり,発表総数は192題であった。大会参加者数は約270名であり,産・官・学の参加する中で活発な質疑がなされました。
 大会最終日の8月28日には現地視察及び検討会が蒜山地区で開催され100名を超える人達の参加がありました。中国四国酪農大学校(第2牧場及び本校)における酪農教育施設とフリーストール牛舎,堆肥発酵施設と草地を,ジャージー種の夏山放牧管理を行なう八束村の虚S合原牧場,フリーストール牛舎での通年サイレージ方式を行なう,同村,川合牧場でそれぞれ関係者から説明をうけました。又,途中,ジャージーランドで製品製造等について蒜酪組合長より説明を受けました。
 視察後,川上村コミュニティーセンターにおいて,「蒜山地域における草地畜産の展開と課題」をメインテーマに,それに先立ち三人の方から話題提供がなされました。
 真庭郡川上村長正富氏から「蒜山地域における草地畜産の開発と歴史」について,特に昭和29年からのジャージー種導入と定着のための草地開発と駄牛淘汰の実施等,当時の苦労話がありました。長綱蒜山酪農組合長から「草地畜産の現状と課題」と題してジャージー飼養の現状とジャージー牛乳の生産と製品流通等を,7中国四国酪農大学校における酪農教育の実態について神原酪農大学校長から話題提供がありました。その後,質疑討論がなされ,昭和29年ジャージー種振興地域として,北海道をはじめ全国4地区指定のうち,蒜山地区のみがジャージーが定着し,立派な産地として草地と結びつき発展していることが確認されました。しかし,結びの中で日本の草地畜産定着のためには関係者一丸となって取り組む必要があり,当学会の一層の充実と活動強化により草地農業定着のための展開が必要であることの確認がなされました。又検討会終了後,岡山県総合畜産センターを視察し,本大会は盛会裡に終了した。
 最後に本大会の開催に際し,特に視察及び検討会について,多大なる御協力を願った川上村,八束村並びに蒜山酪農協の関係者の方々及び県酪連,県経済連,県畜産会に対し厚く御礼申し上げます。