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〔普及現場からの報告〕

堆肥生産体制整備される

勝英農業改良普及センター  大谷 晴美

1.はじめに

 勝央町は県北東部に位置し,生乳生産額は岡山市に次いで県下第2位の酪農の盛んな町です。平成9年に勝間田地区堆肥センターが建設され,良質堆肥生産システム整備が完了し,町内の農業生産に活用され,成果を上げています。

2.整備の経過

 勝央町では昭和62年より各地区での処理施設整備が始まり,当初地区酪農組合で管理していましたが,各施設により製品のバラツキが指摘され,平成7年度メインセンターを建設,各地区で一次発酵処理を行い,メインセンターで二次発酵することで,均質な堆肥生産が可能になりました。
 また管理運営については町,農協,酪農家の出資により設立された泣Aグリスポットの統括され,製品の販売だけでなく散布作業の請負も出来るようになりました。

3.処理方式(図−1)

 町内4地区(植月,高取,吉野,勝間田)の堆肥センターはエンドレスタイプ,ハウス乾燥,スクープ式といろいろな方式です。
 メインセンターは町農協のカントリエレベーターから出るモミガラを利用したモミガラ混合急速発酵方式を採用し,約60日間かけて切り返し発酵しています。またメインセンターでマニュアスプレッターによる散布作業も請け負っています。

(図−1)町内堆肥生産販売システム

4.黒大豆栽培への成果

 勝央町は岡山県一の黒大豆産地で,200ゥ以上栽培されており,堆肥センターの堆肥が土づくりに活用されています。
 平均反収は120s程度ですが,堆肥を例年施用して300sの収量を上げている人もおり,黒大豆農家の堆肥人気が高まっています。