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〔普及現場からの報告〕

牛窓町の酪農家が自家製アイスクリーム販売を開始

岡山農業改良普及センター

 牛窓町は,温暖で日照量が多く,野菜生産や酪農が盛んなところであり,日本のエーゲ海として観光にも力を入れている。その牛窓町に,酪農家が自家製の牛乳を使ったアイスクリーム製造販売所(牛窓ジェラート工房 COPIO )を建設した。(酪農家の自家製アイスクリーム直売店は岡山市下足守の安富牧場に続き,岡山管内の第2号である。)
 建設したのは山本牧場で,後継者の山本一司さん(35才)夫婦2人が営業している。山本さんは以前から牛窓町という観光地で何か加工品を作って販売し,観光スポットにしてみたいと考え,試作をしたり,見学に行ったりしていた。その中で滋賀の牧場が同じような田舎で営業していて,経営が成り立っているのを見て,自信を持ちアイスクリームに取り組むことに決めた。
 アイスクリームはジェラートタイプ(アイスミルク)に決め,機械メーカーと話をしたところ,そのメーカーの直営店で研修することになり,ノウハウを学んだ。家に帰り機械を導入して,いろいろなものを混ぜては30種類以上のものを作り,近所のレストランなどで試食をしてもらった。その中で,「しぼりたてミルク」,「抹茶」,「きなこ」,「オリーブ」を定番にして,「カボチャ」,「さつまいも」などをその時々に何種類かを加えて販売することにした。また,地元の酒造メーカーと提携して「白桃酒」や「マスカット酒」などを混ぜたものも販売している。
 オープンは平成10年12月23日で,これは4,5月の行楽シーズンにオープンして慌てるよりも,その時期までに慣れておきたいとの考えで決めたそうである。現在成牛20頭,育成牛10頭飼育しているが,管理は両親とともに行い,午前中の搾乳などの作業が終わってから加工場へ行き,製造に入る。その日に売るものはその日に製造し,売れ行きを考えて量や種類を決める。開店は12時から,夫婦2人が主で販売している。お客は県外からもあり,オリーブ園入口に位置していることから観光客がほとんである。アイスクリームは200円〜300円の各種コーンと持ち帰り用も販売している。お客さんと話ができる店をモットーに営業している。
 まだオープンしたてですが,明るい対応とおいしいアイスクリームが待っているので一度立ち寄ってみてください。