事業計画重点項目(案)

岡山県酪農農業協同組合連合会

基本方針
 本県の酪農は,近年酪農家戸数や飼養頭数の減少等により生乳生産は低迷を続けているが,生産基盤を確保し経営の安定を図るため緊急的に初妊牛の導入等の増産対策を実施する。
 酪連では,新たに第4次中長期計画を策定し,今年度は次の事業を重点的・積極的に取り組むとともに,計画した事業の完全達成を図る。

1.生乳の計画生産と乳価について
  生乳の計画生産目標数量151,672トン(前年計画比94.2%,前年実績比101.1%)とし,生乳需給の安定のため目標達成に努める。
  飲用向乳価については,再生産可能な乳価を維持するため鋭意交渉し,現行水準以上の乳価の確保に向けて努力する。

2.酪農生産基盤の確保と乳質の向上について
  低迷する生乳生産に対応するため乳用牛の導入,環境保全対策,飼料自給率の向上等を促進する。また成分取引の実施によって更に良質乳の生産を促進して需要の拡大を図る。

3.組織整備の推進について
  新しい時代に適応するため県内の酪農組織の整備を推進するとともに,生乳流通の広域化に対応するため,中国ブロック指定団体の設立を促進する。

4.第11回全日本ホルスタイン共進会岡山大会にむけて
  乳用牛の改良と酪農の振興並びに消費者と生産者のふれあいの場として,「岡山らしい共進会」となるよう開催準備と出品牛強化に万全を期す。

5.生乳検査体制の整備
  「生乳検査センター(仮称)」を建設し,合理的な生乳検査体制を整備する。

6.牛乳・乳製品の消費拡大について
  学校給食用牛乳供給制度の堅持と牛乳類の適切な表示制度等について,国産生乳の需要が拡大されるよう支援する。
  また,岡山県牛乳普及協会等と協調し,ミルクフォーラム,牛乳・乳製品フェアー等の開催を通じて牛乳・乳製品の普及啓発に努める。

1.総務関係
 1)経営管理の強化
 2)酪農組織の整備
   酪農協の統合に向けて,合併研究協議会において,具体的な経営計画の策定等により,意識の統一を図る。
 3)第4次中長期基本計画の推進
 4)酪農政治活動
   日本酪農政治連盟岡山県支部連合会に対して,引き続き協力,支援する。

2.販売事業
 1)生乳の計画生産
 2)生乳検査施設の整備
  ・県下4カ所に分散する生乳検査所を鏡野町に統合し,平成12年度より効率的な高度な検査を実施する。平成11年度は,建築工事の着手・検査機器の設置等行い,移行に向けて試行検査を実施する。
 3)生乳受託販売体制の強化
  (1) 平成12年度末の中国ブロック指定生乳生産者団体の設立に向け,経営計画の検討を行う。
  (2) 全国連機能を活用した広域流通生乳の適切な需給調整体制を構築するため,広域流通生乳の全国連再委託を推進する。
 4)乳価・取引等の対策
  (1) 再生産が可能な適正な乳価の確保に努める。
  (2) とも補償制度の効率的活用により乳価の安定に努める。
  (3) 生協等産地指定による有利販売に努める。
  (4) 飲用牛乳の市場正常化に努める。
  (5) 無脂乳固形分を加味した新たな乳成分取引を実施する。
  (6) 平成12年度より実施する個人別乳代支払いに向けて環境を整備する。
 5)CS・集送乳・生産施設の整備
  ・CSの機能強化と運営合理化に努めるとともに,集送乳路線の合理化を図る。
 6)牛乳・乳製品の消費拡大
  (1) 岡山県牛乳普及協会が実施する事業に協力するとともに,本会独自として,昨年度に引き続き牛乳・乳製品の消費拡大を強力に実施する。
  (2) 飲用向けを中心とする国産生乳の需要が拡大されるよう普及啓発に努める。
  (3) 酪農に対する消費者の理解を促進するため,酪農グリーンツーリズムなど生産現場での交流活動を行う。
  (4) 学校給食における利用促進を図る。

3.指導購買事業
 1)指  導
  (1) 酪農経営安定対策
  (2) 乳質向上対策
   @乳質向上指導を強化し,高品質乳の生産を推進する。
   Aミルカー点検事業の徹底と内容の充実を図る。
  (3) 酪農ヘルパー及び酪農支援組織の充実
  (4) 後継者対策
    岡山県酪農青年協議会及び岡山県酪農女性協議会の活動を支援する。
 2)購  買
  (1) 系統利用の推進
   ・飼料供給センター整備の検討並びに流通の合理化により適正価格での安定供給の促進を図る。
  (2) 経営形態に対応する配合飼料の供給
  (3) 流通粗飼料の安定供給
  (4) 自給飼料の生産確保
  (5) 大型経営への対応

4.改良登録事業
 1)改  良
  (1) 乳用牛の改良
   ・乳用牛群検定普及定着化事業,乳用種雄牛後代検定推進事業,牛群検定事業を一体で推進する。
  (2) 第11回全共岡山大会
   @全共岡山県実行委員会の一員として企画運営に参画する。
   A全員参加の意識の高揚を図るとともに消費者等関係者に広くPRを行う。
   B出品強化対策事業を継続実施する。
   C出品牛強化対策のため,県実行委員会と協力して巡回指導及び研修会等を実施する。
   D優良体型牛緊急導入事業による国内優秀牛の導入を行う。
  (3) 畜産共進会の開催等
  (4) 増産対策と優良牛の導入斡旋
   ・生産基盤強化と増産対策のため,県外導入事業(800頭)を行う。
  (5) 改良組織との連携
   ・県乳用牛改良協議会の事業に協力・支援する。
 2)登  録
  ・登録,牛群審査の普及推進を図る。