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【普及現場からの報告】

 川上村肉用牛振興組合は増頭シテマス

真庭農業改良普及センター 

○はじめに
 県内に肉用牛産地の多くが,飼養頭数を減少させるなか,川上村肉用牛振興組合は近年増頭を果たしており,その活動が注目されています。
 そこで今回は,川上村肉用牛振興組合(以下組合)の活動について,御紹介したいと思います。
 組合のある真庭郡川上村は,岡山県の北端に位置し,鳥取県と境を接する蒜山高原の中にあり,夏は冷涼,冬は積雪期間90日という地域条件にあります。

○活動の状況
 当組合では農家の子牛生産を援助する目的で次のような取り組みを行っています。
 ・肉用牛振興対策
  昭和47年に組合が設立され,設立当初から肉用牛振興対策として積極的に事業導入につとめ,昭和50年前半には草地造成,昭和50年後半から昭和60年前半にかけては,繋留式牛舎導入や繁殖牛の拡大を図って来ました。平成に入ってからは環境整備と堆肥舎建設に取り組んでいます。
 ・基金造成による互助会
  当組合には,子牛事故による経営の危険を分散するため見舞金制度があります。
  生産者自らの補償的な制度に村,農協の協力も得ています。
 ・川上村農業機械公社の利用
  飼養農家の高齢化に対応し,村の公社を利用した粗飼料生産で,低コスト生産に取り組んでいます。
 ・受精卵移植による改良促進
  平成10年度は,3頭採卵し,10頭移植,5頭受胎しました。
 ・削蹄事業の実施
  年1回実施し,組合からの助成(500円/頭)があります。
 ・子牛出荷ヘルパー
  高齢者の子牛出荷援助としてヘルパー制度を設けています。
 ・牧野の有効利用
  現在でも多くの牧野を活用し,夏山放牧を実施しており,省力飼養管理と地域の環境保全を果たしています。
 ・研修会,講習会の実施
  県外,県内問わず先進的産地視察を中心に研修を実施しています。
 ・共進会の開催
  近年は,蒜山地域の乳用牛共進会と同時開催し,多くの観覧者を集めて盛大に行われています。

○活動成果
 ・組合の飼養繁殖牛は,平成6年に126頭であったものが,平成10年には167頭まで増頭を果たしました。
  また一戸当たり飼養頭数も年々確実に増加し,平成6年には3.5頭/戸だったものが,平成10年には6.2頭/戸となりました。
 ・育種価についても組合内の繁殖牛の41.3%が判明しており,県下でもトップクラスの繁殖牛も多く,肉質的にも評価されています。

○おわりに
 活発な活動で注目される川上村肉用牛振興組合ですが,去る6月11日に米子市で開催された平成11年度中四国ブロック認定和牛改良組合技術検討会で岡山県代表として活動発表を行いました。
 4つの発表組合の中では唯一繁殖牛の増頭を果たしており,様々な組合活動と伴に出席者から好評を得ました。
 以上,今後の活躍が益々期待される川上村肉用牛生産組合を紹介しました。