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〔普及現場からの報告〕

新しい敷料「古紙」の利用性実証報告

勝英農業改良普及センター

1 はじめに

  県下の畜産農家では敷料として主にオガクズが用いられています。オガクズは吸水性に優れ比較的安価に入手できます。しかし,オガクズが不足し入手困難になっている関東地方では敷料用に加工された古紙の流通が始まり,今年,岡山市にもこの古紙工場が新設されることになりました。そこで,当普及センターでは管内の農家で試験的に古紙を使用してもらい,県総合畜産センターの協力を得ながら利用性について検討しました。

2 古紙敷料の特徴

  古紙敷料は有害物質の少ない漫画雑誌や電話帳を1p程度に裁断し膨軟な状態にしたものを250〜300sの四角いベール状に圧縮梱包してあります。梱包した古紙は側面が層状になっており,層に沿って崩しやすくなっています。そこで,使用時にはラップと番線を全部取り外した後,層に沿って崩すと比較的楽に崩すことができます。
  また水分が7%程度と低く,梱包を崩すと1k当りの重量は50sしかなく,吸水性に優れ,重量比で5倍以上の水を吸収できます。


  コストは運賃込みで1s20円とオガクズの5〜10円と比較してやや高価ですが,約半分の量で同じ水分調整の効果が得られるため,水分の変動が激しいオガクズよりも経済的な場合も考えられます。

3 古紙敷料の利用性

  今回勝北町で4〜6月にかけて肥育経営を営む内田勝征さんの牛舎にて試験を行いました。
  まず古紙大量区(1.4t),古紙少量区(0.8t),オガ古紙混合区(オガ1.6t+古紙0.8t)オガクズ区(2t)の4区を設定し,1週間毎に3週間観察し,作業性,汚染度などについて検討しました。作業するとき古紙は風で飛散し困りました。また古紙単独では水分を吸収すると凝縮し通気性が悪くなるため,オガクズなどとの混合が望ましいと考えられました。
  次に表1のように混合割合の異なる4区を設定し1週間毎に3週間調査しました。その結果慣行されている8:2区(容積比1:1)が必要量が最小に抑えられ,コスト面でも有利な結果でした。堆肥の発酵温度も調査しました。堆積切返しのみため団子状の固まりが多く見られました。撹拌装置のある施設で堆肥化するとより良質な堆肥にできると考えられます。

4 その他の活路について

  今回,ほ育牛にも古紙を敷料に使用してみたところ子牛の健康状態がよく,大変適しているようでした。微生物汚染の心配がなく保温性に優れた古紙の乳牛の乳房炎対策にも期待できそうです。
  今回はオガクズと混合しましたが,オガクズよりも通気性の優れるモミガラとの混合についても試験を行う予定です。
  これから冬場に向かって糞尿処理に最も頭を悩ませる時期に入りますが,今後も実証を重ね,敷料古紙を上手に使って少しでも可決の方向に向かいたいと思います。