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平成11年度全国優良畜産経営管理技術発表会において川合省吾氏が農林水産省畜産局長賞を受賞

社団法人 岡山県畜産会

 社団法人中央畜産会主催の平成11年度全国優良畜産経営管理技術発表会が10月15日に東京都千代田区の九段会館で開催され,真庭郡八束村の川合省吾氏が農林水産省畜産局長賞を受賞されました。
 当日は,全国から選ばれた大家畜部門4名,中小家畜部門4名の経営実績発表が行なわれ,各部門の最優秀賞に農林水産大臣賞と中央畜産会長賞,優秀賞に農林水産省畜産局長賞と中央畜産会長賞が授与されました。
 受賞者は次のとおりです。

 大家畜部門
○最優秀賞
  宮崎県都城市 前田美雪さん(肉用牛)
○優秀賞
  岡山県真庭郡 川合省吾さん(酪農)
  長野県木曽郡 柳沢明義さん(酪農)
  大分県豊後高田市 北崎敏文さん
(肉用牛)
 中小家畜の部
○最優秀賞
  北海道北広島市 七尾久美さん(養豚)
○優秀賞
  新潟県新発田市 相馬政春さん(養豚)
  沖縄県沖縄市  川満一郎さん(養豚)
  大阪府茨木市  清水 洋さん(養豚)

 当発表会への出品事例数は大家畜部門が22事例(酪農13,肉用牛9),中小家畜部門が12事例(養豚9,養鶏3)で,審査委員会において書類審査を行い,特に優秀な各部門の4事例について審査委員長が現地調査を行い,審査委員会に報告し,あわせて当日の発表結果で順位が決定されました。
 審査の視点は,畜産経営等の生産性・収益性等の経営実績とそれを支える経営管理技術および特色ある取り組みや活動の内容とその成果に関する以下の諸点となっており,特に今年度から家畜糞尿の適正処理が重要視されるようになりました。
ア.経営展開上の合理性,堅実性,普及性,持続・安定性
イ.地域との融和等に関する合理性,普及性,持続,安定性
 各部門の最優秀賞受賞者は来年度の畜産大賞の候補者になります。

 川合省吾氏は真庭郡八束村富山根で牧草地13.5ゥを基礎として,ジャージ種乳牛の成牛63頭を飼育し,収益性の高い経営をされています。
 特に,チモシーとアルファルファの高位生産を図りロールベールサイレージ体系による省力化と飼料自給率の向上(TDN自給率39.7%)を図っておられます。
 また,古電柱を利用してフリーストール牛舎を低コストで建設し,ミルキングパーラーによる搾乳で省力管理を行い,経産牛年間1頭当たり飼養管理労働時間は45時間となっています。
 乳牛観察の時間は充分にとり,発情の発見と適期授情に努めており,繁殖成績は高い水準に達しています。(平均分娩間隔12.5ヶ月)
 牛の繁殖台帳や経営簿等諸帳簿の記帳を行い,経営内容を把握すると共に,畜産会の経営診断を受け,問題点を改善し,常に経営管理の徹底をはかっておられます。したがって,牛乳生産原価(3.5%換算100s当たり)は5,942円と極めて安く生産されています。一方,ジャージー種牛乳は,地域特産品的商品として高値で販売できており,年間経常所得も高い水準に達しています。
 大家畜部門で最優秀賞を受賞された前田美雪氏は宮崎県都城市で肉用牛繁殖成雌牛100頭を飼育し,高い収益を上げておられます。
 前田氏は25才の女性で平成3年に高校卒業と同時に就農して繁殖部門を担当し,年10頭を目標に増頭し,現在108頭に達しています。
 主な経営実績は,平均分娩間隔12.6カ月,販売牛1頭当り生産コストは272千円,子牛販売価格は♀435千円,♂540千円で所得率39.8%を実現しています。
 また,父は肉豚400頭の預託飼育,母はブロイラー4万羽の預託飼育を担当しており,畜産総合経営を展開しています。
 中小家畜部門で最優秀賞を受賞されました北海道北広島市の七尾久美氏は種雌豚204頭の繁殖・肥育一貫経営を基幹とし,食肉の加工,販売および乗馬クラブも加えた総合経営です。そして,雇用労働を主体とした企業経営で,経営主は経営管理に当っています。
 同氏は5年前に総合施設資金72,000千円を借り受けて事業拡大を行い,現在は借金ゼロの安定経営となり,高い所得を実現しています。