ホーム岡山畜産便り岡山畜産便り昭和24年12月

岡山種畜場だより

○畜産の秋にあたり場長の更迭が行われました。前蔵知場長は,県畜産課次席技師として,枢要な地位に栄転,専ら本県畜産行政に参画される事となりましたが,本場といたしましては,多年の県民の要望である種畜場の拡張移転を実現されまして,洵に偉大な足跡を残されたのであります。場員一同その労に多大の感謝を捧げると共に,氏の将来の御多幸を祈り,併せて畜産発展上,氏の手腕に多大の期待をかけたいと存じます。

○移転地の施設は着々出来上り略完成に近づいております。洵に立派で,模範的な乳牛舎が本月10日に完成いたしました。ほとんど理想的に近い構造で,又内部の構造も極めて能率的に出来上りました。附属の育成牛舎,牡牛舎,妊牛舎も出来上り,乳牛処理舎今少しという処です。動物も11日から移転を開始致しております。

○鶏舎も第2舎を残し全部完成致しました。孵卵舎,育雛舎も,時期迄には出来上る見込であります。現に検定舎は,新しく理想的で,気持ちのよい鶏舎で,高らかに唄っております。定めし従来よりもそのレコードは,高まるでしょう。種禽も11日から移転を開始しております。猶種鶩の方は,現に相当以前からあの大きな地で,その能率を上げております。

○豚舎も近く完成の見込で,既に動物だけは移転しておりますから,近く移転先で,面目を新らたにする事でしょう。

○畜産加工もその施設が出来上る予定ですが,この部面も,先月末新進中野助手を迎え,近く画期的成績を見る様になる事と思います。

○農場も廐耕地1町歩余りは稔りの秋をたたえておりますが,新開墾約5町歩にそれぞれ牧草播種を実施中で,既墾地の飼料作物では既にサイロの積込みを了しました。

○場員官舎は既に出来上り,皆,移転を開始して,新しい農場部落を形作り,新秋の山の大気を胸一杯に吸い乍ら,生気溌らつ,希望に燃えて,活躍しております。

○全部が出来上ってはおりませんが,然し今後は是非度々御来場の上,全員の活躍振りを見て貰い,そして色々御指導御鞭撻を希望致しております。

○この原稿が,丁度場の移転最中と一緒になって,充分に堆叩が出来なかった事を御詫び致します。尚後援会の皆様にも本月は特別のお便りが出来ませんが,何卒この稿で御了承をお願い致します。