ホーム岡山畜産便り岡山畜産便り昭和25年1月

一閃

万輪田里生

吾等の団体

△畜産だより第2号にKO氏が種鶏組合のことについて述べておられるが筆者も全く同感 である。以前養鶏の旺であった府県は皆その組織する団体が強力であり当業者を指導誘掖すると共に万般の斡旋をなしていたからだと思う。本県の養鶏が近畿以西に覇を唱えたのもこの団体活動がしっかりしていたからに外ならぬ。優良初生雛の普及に,産卵能力の向上に,将又鶏卵の販売等凡てについて活発なる団体活動によって初めて最大の成果を収め得ることは過去の経験に徴して明かなところである。

△農業会解散に伴い各種の農業協同組合が設立せられ農民の団体として何れも活発な活動をなしているが養鶏関係については再三の努力にもかかわらず諸種の事情のために県一円の単独の団体は設立に到らず農業会養鶏課はやむを得ず(?)県販連に移行したのが実際の姿であったと思う。

△戦時中の統制時代と異り現在においては関係者の総意によって決定されるのであるからこれをよく纏めて行くことは容易なことではないがお互いに業界のためを思ってよく考えて見れば落着くところは同じではなかろうか。

△県販連の養鶏関係事業について色々の批判を聞く。課員一同養鶏業推進のため懸命の努力を払っておられることは周知の通りであるが,近来の如き諸事多難な時ではあり各人夫々意見があるからこれも亦無理からぬこととは思うが,実際は色々の関係で養鶏課も十二分の活動が出来難い様にも見受けられ稍々淋しさを感じられるのは偽らざる現実の姿ではなかろうか。

△現在迄有志間において県一円の連合会又は単独組合を設置すべく奔走せられ委員会においては一応の結論に迄達していたのであるが県下全般としてはその気運に到らず当分実現困難の模様であり折角の熱意も腰折れの形であるのは遺憾と申さざるを得ない。

△筆者の考えからすれば養鶏のみの協同組合を作ることが養鶏発展の条件ではないがこの養鶏復興の状に当り養鶏家の支持の上にたって強力に事業の推進を図り得る団体を望むや切なるものがあるのは養鶏家全体の熱望ではなかろうか。

△爾来団体組織に関する協議会なり懇談会なりは再三行われている様であるが香として進渉しないのはどうしたことであろうか。言論自由の時代とは申せ養鶏同人が団体を結成し自己の団体としてこれを守りたて団体は自己の組合員の意見を十分に採り入れて強力に推進するならばそこにほんとの民主的な力強い団体が生れるものと信ずる。

△前にも述べた通り今は正に養鶏復興の秋である。議論より実行のときである。県下の養鶏人諸賢よ!!大同団結して団体と団体員とが一体となった「吾等の団体」の確立に向って邁進されんことを。(S24.12.10)