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畜産ニュース
農林省三種畜牧場3月末で廃止

 農林省所管の種畜牧場中鹿児島本場・釧路支場・青森支場を3月末をもって廃止することに決定した。これによって整理された種畜牧場は昨年6月の10ヶ所と合せて13ヶ所に上り,残置されるのは15ヶ所だけとなった。
種畜牧場の廃止は今後も続けられ結局国有としての牧場は全部廃止される方向に進んでいる。種畜牧場廃止の理由はアメリカの例にならって種畜事業を国営でなく県又は民間の業として行わせること,予算が削減されたことなどがあげられている。
同牧場の廃止後によって管轄権は農林省から大蔵省に移管されるが農林省としては県に希望があれば県へ譲渡するか或いは自作農創設特別措置法により払下を行うか,又は改良局の試験研究機関とするか,未だ決定をみていない。
上について農林省畜産局は次の様に語っている。
国家管理を外せば都道府県も力を抜いてしまうといった例は従来往々にあった。種畜牧場についてもこの点は同様だとみえ,種畜技術の低下が案ぜられる。所在地地元農民の不便とかその他色々の策動もあるようだが優良な種畜を公平に分配してやることは今後も是非必要だと思っている。

(時事通信2月9日附)