ホーム岡山畜産便り岡山畜産便り昭和25年2月

編集室の窓

K・O生

年新たまる度に『今年こそは』と,自分の持つ希望に胸をふくらませ,世相の明るい見通しをひたすらに念願する,これが大衆心理だろう。

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 ところがフタを開けた,現実の25年は,家畜価格の暴落に伴う肉類のダンピング……飼料の高騰,税金攻撃の施風……畜産で一儲けしようとした者にとって,相当の打撃であった。

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 惣津畜産課長の言を借れば『畜産と言うものは,農業経営と分離して存在し得ざるものであり,一方日本農業の安定に対しては欠くべからざる要素である』のであって,この『厳粛な事実』を無視して畜産一辺倒』では無謀な話である。

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 第4号には今秋開催される『畜産の祭典』中国連合畜産共進会の内容を掲載した。連合畜産共進会の成績如何が本県畜産界のバロメーターである。出陣者各位に絶大な御協力を願うと共に御参照願いたい。

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 毎号『かね』でお馴じみの某氏の『牛の俗話』は拾った俗話としても畜産常識の点で御慰みと言ったところ,この辺りは某氏の独壇上で,その鋭筆のコントロールは『かね』と共に,絶妙を極めけだし本誌が放つ異彩であろう。

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 養鶏所得に対する課税については,養鶏家は久しく,その適正化を叫んで来たのであるが殊に卵価の反落と飼料の高騰にあえぐ,今日に於て,この課税の問題は切実なものがあった。茲に中国を代表して岡山,広島両県が広島国税局に陳情した貴重な資料の全文を掲載し得た事は養鶏家諸賢の参考に資するのみならず,本誌にとっても大きな収穫であった。

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 畜産界の危機が叫ばれる今日は,畜産人は従来のインフレの波に乗った経営形態に鋭いメスを入れ根本からその合理化を図らねばならない。その鋭いメスは確実な情報を,いち早くキャッチするにある……と言っても過言ではなかろう,そう言った情勢下に於かれている畜産界の現情に,触覚的役目を果すのは本誌の使命である。

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 本誌も来年度から,実費の負担を願わなければならないと予想せられますが何卒倍旧に御愛顧御声援の程を……そして皆様の畜産便りが皆様の御協力によって皆様に愛される小誌として将来農家爐辺の話題を提供するものとなることを祈って止みません。