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畜産ニュース

家畜外移出の現況

瀬島生

 過去1ヶ年に於ける移出頭数を前号に於てお知らせしたが其の後に於ける移出頭数はどうであろうか昨年後半頃よりの牛価の暴落からか成牛の移出はガタ落ちに落ちて昨年全期に比較して1,500頭の減を見せているこれには色々な点よりして当然と裏づけされるものであるが此の反面牘牛の移出に於ては約300頭の増加を見せている此の点に於ても牘牛が牘牛需用地と密接な関係をもってこの牛価暴落時代に於ても尚よくその移出数を維持増加しているものであって今後と雖も増加こそすれ減少はしないであろう。
 価格の暴落は当然の事として今後生産県の行き方としては需用地の求める牛を安価に生産する事であって種牡牛の数的縮小により種付頭数の増大と技術の最大活用による蕃殖障害の除去とにより生産増加を行うには人工授精種付を行うの外に道がないのではなかろうか。