ホーム岡山畜産便り岡山畜産便り昭和25年4・5月

どうぶつ愛護に寄せて
応募入選作文!!
3等賞

動物を愛護しましょう

浅口郡玉島第二中学校二年E組
葛間暎子

私の家には,犬や鶏や,山羊や豚や,なかなかたくさんな動物が飼われているが,飼ってみると,どれもこれもみんな可愛くて,なかなか愛きょうのあるものである。
 豚などは一番不潔がられてきらわれているものであるが,飼ってみると非常におもしろい。はすを胴切りしたような鼻,体に似合わない細くくるっとまいたしっぽ,まるまると太ったからだ,見ているといつまででもあきない。山羊もまっ白い,ふんわりとした毛でからだを包み,両方に短く曲った角をもち,黄色いなんとなく可愛いい目玉が光る。にわとりだって,レグホンのまっ白い毛に赤のとさか,たくさん群がっているとまるで花が咲いたよう。犬も西洋種,日本種,そして形の大きいの,小さいの,それぞれ人の好みと目的とに従って選ばれているが,番犬は主人一家にどれだけ安心を与えていることだろう。愛犬殊に犬ころの可愛いい姿を見ているとだきしめてやりたい。青く光った双の目や,まっ黒いうるおいのある鼻,銀色に光っているやわらかい感触のうす茶の毛並,そして家を守り,家畜を守る。犬は私達一家の総監督だ。
 その他まだ私たちの周囲にはいろいろいるが,家畜からわれわれ人間がどれだけの恩恵をうけていることか。家畜のない人間生活は考えられないといってもいい過ぎではない。
 肉屋の店先にぶら下がっているポークだってみんな私の家のようにして育てられて来た大事な家畜だ。革のくつをはいてる人や,革の鞄を提げている人がある。牛や馬や豚の皮膚ではないか。鶏卵だってお百姓が精出して鶏を飼った尊いたまものなのだ。牛乳,山羊乳だって赤ちゃんを育てたり,病人に栄養を給したり,上等のお菓子となったりしている。このような家の大切な用途をみると,家畜に対する理解を深め興味をもたなければならない。豚だからといってただそれを汚ながらず大事に可愛がってやらなくてはならない。どんな動物でも可愛がれば可愛がる程,なついてくるものなのだ。そして又,この動物たちのやさしい心が却って人間の純情を呼び起して私たちの万物に対する自然の愛の目を開いてくれる,動物を愛する人が人間を愛しないはずがない。
 博く人間を愛するという精神が人々の間に高まる時,世界の平和が訪れてくる。
 動物を愛するといっても余りに漠然としている。それで私たちは先ず手近な家畜を愛することから始めよう。自分の家のものから広く他人の家畜にまで及ぼそう。
 そして,終に動物全般に愛の心を広げよう。