ホーム岡山畜産便り岡山畜産便り昭和25年4・5月

警告

鶏の原因不明の伝染病様疾病の発生について

 昨年10月東海関東の一部に下痢症を主徴とした原因不明の伝染性疾患が流行しその伝染力も強く産卵中絶,斃死等による損耗が甚だしく農林省よりも警告が発せられ目下その原因につき検索中であるが未だ不明であるので飼養管理に万全を期し若し本症に類似のものが発生した場合は至急県畜産課と連絡の上防疫措置に遺漏のないようにしていただきたい。
 本章の症状及び発生の場合の処置すべき事項は左記のようにして戴きたい。

(A)軽症型

 初期激しい緑便下痢を伴い食欲減退し元気なく産卵を中止し暗所を好んで室の一隅に蟄居する。体温は上昇し盛んに飲水する,鶏冠は暗紫色に変化するものがある,この症状が2―3日続き少しずつ元気を回復するが依然として下痢は甚だしく食欲は不振で削痩する,発病後1週間経ると食欲を回復し体重も旧に復し約2週間で産卵が回復するものがある,下痢は約2週間で快方に向う軽症中特に軽いものは下痢を伴うが食欲はあり産卵は継続する。

(B)重症型

 急性に発病するものであって,初期は前者同様猛烈な下痢を伴い食欲は廃絶し鶏冠は暗紫色と変り蟄居するが2・3日にして急死する。

二. 防疫措置

(A)鶏群を隔離し鶏舎運動場器具類を消毒することは勿論管理者の手足の消毒(例えば踏込,手指消毒器の設置)及び発生鶏舎の交通遮断特に畜犬等の出入移動を断ち病気の蔓延を防ぐこと。
(B)被害が種鶏場の場合は健康群からの採種も一応見合わすと共に罹病鶏群に準じ防疫装置を講ずること。
(C)病鶏に対してはサルファメラヂンを投与し飲水中に過マンガン酸加里を加え可及的病気の回復をはかること。
(D)回復期に向ったもの及び未罹患鶏に対しては粒餌を増加し鰌等を与え栄養の補給に努めること。