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改正牧野法,家畜改良増殖法の解説

家畜改良増殖法制定さる

 法律第209号,昭和25年5月27日附で本法が公布になったが,以下重要な諸点を解説して一般の参考に供したい。
 此の法律により従来の「種畜法」は廃止となったが,種畜法が決して全面改正されたわけではなく,種畜検査の方法は大体同じであり,種畜の関連性をもつ人工授精の諸問題を法文化されている点が改正の要点である。
 法第2章の種畜の各条中種付の制限をされるものは,従来通り農林大臣が行う定期種畜検査及び臨時種畜検査を受けて種畜証明書をもたないものは種付はできないことは変わりない。定期検査を受けられなかった家畜は県知事の臨時検査をうけられるが,但しその証明書は県内のみで有効だということになる。(以上第4条)
 法第3章では,家畜人工授精は人工授精師でなければできないことになった。
 又,人工授精所とか家畜保健衛生所等の施設でなければできない。(法第11・第12条)
 又,人工授精用精液は採取後検査し容器に収めて封かんし,精液の証明書をつけなければならなくなっている。(法第13条)
 人工授精師になろうとする者は都道府県知事の免許を受けなければならないが,それには

1.獣医師
2.国又は府県の行う講習会の課程を終えて修業試験に合格した者。

等の資格が要る。(第16条)
 然し現在人口受精を行っている者で1年以上引続いて業務をしている者は,今後2年間は免許を受けた者と同じ取扱を受けることになっている。つまり免許を受けなくても2年は実施できるというのである。
 この様な内容をもって法が制定されたが法の施行規則の公布は今しばらく遅れる関係もあり,実施に当たっての内容は解からないがいづれ近く本誌によって御知らせすることができると思う。
 いずれにしても改良増殖法により種畜の改良に相俟って今後人工授精が大きく蕃殖の面に取上られた訳で,現在相当伝播しているトリコモナスの面並びに種雄牛政策に貢献することであろう。