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岡山種畜場の直輸入種雛の育雛状況

 養鶏界は戦後の社会混乱と飼料及び飼育管理不充分或は優秀繁殖の中断など,種々の弊害をこうむり,多産系は勿論,其の飼育羽数も著しく減少致しましたが社会の混乱が平常にかえるに従いまして次第に其の羽数も増加致し近頃では各種種鶏場において外国より優秀な種卵,種雛等を輸入して改良繁殖に務め養鶏界も一層躍進してまいりました。
 岡山種畜場におきましても直輸入種卵(ハンソン系50個)ドライデン(プリマスロック10個)を入手致しました。次に孵化並びに現在迄の育雛成績を述べてみます。

一. 孵化成績

区 分 入卵月日 入卵個数 1 検 2検中止 3検 死籠 発生羽数 封入卵% 封精卵%
無精 中止
ハイソン 昭和25年4月1日 50 9 4 2 1 3 31 62 82
ドライデン 昭和25年4月6日 10 2 1 1 6 60 80

 上表の様に無精卵,中止卵が比較的多く,また雛の平均体重は36gであった。

二.育雛成績

 育雛器は手製の電気箱型温床式を用い150W,100W,50Wの3段に切換えの出来る様にして用いた。

三.飼料

 飼料は玉蜀黍,小米,魚粉,麩,大豆粕を用いた。1日5回給飼して,給水は脱脂乳50%のものを4日目より用いた。
 育雛中にコクシヂウム症の予防対策として30日ころよりアクリフラビン5,000倍溶液を飲水代用として用いた。

配合割合
飼料名 孵化後1週間 2−3週間 3−4週間 4−5週間 5−6週間
玉蜀黍 40 40 45 30 30
小米 60 50 45 30 25
魚粉 10 10 10 15
20 20
大豆粕 10 10

四.育雛

 雛は25日目に仮設運動場を枠外に設けて日中天候の良い日に枠外に出し運動に務めた。以上の様な成績であって孵化において意外に無精卵中止卵多い為に孵化率が低かった事は遺憾であった。育雛は現在40日を経過致し,体重は標準よりやや低いが羽毛光沢は良好で非常に元気旺盛であって他の中雛に比較し体躯大型良好であるから後には標準体形以上になり将来優秀鶏として能力を充分に発揮して岡山県養鶏の改良に一層の貢献を尽す事と思います。

成績表
区分 入雛羽数 1週間 2週間 3週間 4週間 5週間 6週間 育成率
育成羽数 平均体重 育成羽数 平均体重 育成羽数 平均体重 育成羽数 平均体重 育成羽数 平均体重 育成羽数 平均体重
ハンソン系 28羽 28羽 42瓦 27羽 67瓦 26羽 105瓦 26羽 170瓦 26羽 250瓦 26羽 370瓦 96.40%
ドライデン 26羽 6羽 41瓦 6羽 70瓦 6羽 115瓦 6羽 210瓦 6羽 270瓦 6羽

1図

(1)育雛器は二重枠として内部には籾をつめた。
(2)運動場部は金網を装い給温部の天井は枠と同様に二重式にして内部には籾をつめた。

2図 熱源盤

 外部は亜鉛鉄板で装う

電熱盤

(説明)(1)枠の前半を運動場,後半を給温室とする。
    (2)熱源盤は1図の様に給温室に配置する。
    (3)運動場の温度の調節は白布を装い其の開閉によって調節した。
    (4)スイッチは50W,100Wとし,150W必要の場合は両方を入れて用いた。