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編集室から

◎国会は東京会談をめぐって論戦が山らしかった。お客の置土産に食シンボウどもが寄ってたかるの図を思わせた。2月13日午後の衆参両院の本会議で,吉田首相は冒頭発言を求め,ダレス会談内容について説明し,対日講和,日米防衛協定,日本人自身による防衛態勢ならびに産業,貿易の復興による経済自立などの諸点を明らかにした。米の友好,寛大に満足,総べての点で双方了解に達したと講和の日が日々近づきつつあるということは我々畜産人に取っても喜ばしいことである。

◎玉野市で去る2月行われた岡山市営競輪は皮算用がみごと当って400万円の純益をあげた。3月18日から25日まで6日間,原尾島で県営岡山競馬が開かれるが,畜産界発展のもとでになるよう競輪並の純益がほしいものである。

◎開けてびっくり玉手箱。1円札,十円札に光,ピース,バットなどの空バコから名刺,紙クズが五目飯のように混じっていたと。これは岡山市内公衆電話の料金箱をあけたときの話である。公衆電話をかけるには“お金を入れて下さい” “ハイ入れました”という信用取引になっているが顔が見えないのをモツケの幸いに,不テイのヤカラは料金の代りにタバコの箱や紙クズを詰めこみこのありさまである。畜産便りの会費を何回請求しても,送付して貰えない会員がだんだん増えるような気がする。公衆電話の不テイのヤカラと同じだとは思いたくないものだ。

◎相当数の物資や生産資材の丸公が廃止されるらしいが,諸物価は上昇の一途をたどるばかりで,下落の代表的なものは鶏卵らしい。本誌の用紙もだんだんきゅうくつになり相である。本号は養鶏特集号として増頁したが又用紙不足の再来で薄くなるかもしれない。出来るだけ現状を維持したいものである。特集号のため御寄稿載いた諸賢に誌上より深謝します。(多田記)