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全日本ホルスタイン種牛共進会盛況を呈す

 全日本ホルスタイン種牛共進会盛況を呈す日本ホルスタイン登録協会主催全日本ホルスタイン種牛共進会は,3月24日より27日まで4日間,神奈川県平塚競輪場において北海道外1都1府27県より夫々選抜せられた代表的優良牛の出品と,10万有余の観衆を得て花々しく且つ最も有意義に開催せられた。
 畏くも天皇陛下には24日吉田首相廣川農相等を随えられて会場に行幸遊ばされた。
 塩野谷会長の御先導で都道府県別に第1号より第10号牛舎に玉歩を運ばされ,舎前に陳列された牛につき佐々木審査委員長の御説明をお受けになり従順にして美しい乳牛をお褒めになったり,能力の程度等の御下問を時折り賜りました。出品者は無上の光栄に浴し感慨無量感涙し今後一層乳牛の改良増殖と酪農の振興に邁進を誓った面持ちだった。
 審査は出品動物の年齢性別の関係上A・Bの2組に分けA組は第一部ホルスタイン種末経産牛60頭と第三部ホルスタイン種種雄牛の22頭で農林省種畜牧場長農林技官桝田精一日本ホルスタイン登録協会技師藤本虎之助,同助藤純之輔の者先生B組は第二部のホルスタイン種経産牛58頭と第四部のホルスタイン種系経産牛の17頭で北海道大学農学部教授三田村健太郎農林省畜産局農林技官中村敬止日本ホルスタイン登録協会技師星松郎同小林龍雄の諸先生で,審査委員長は農業技術研究所家畜部長東京大学農学部教授農林技官佐々木清綱博士,審査顧問は釘本昌二博士により厳正公平に実施せられた。
 本県よりはかねて出品候補牛としていた左の2頭を出品した。
 何れも3月20日に会場に搬入したのでありますが長途の輸送で疲労が,快復しない上に尚23日に繰げての審査をうけたので悪条件下ではありましたが乳牛としての美点は他の何れのものにも劣らなかったのであります,厳粛な審査を終始真面目にうけて前者は3等賞の11席後者は4等賞の7席に擬賞せられました。
 2週旬に渉る長い間遠く家を離れて不完備な会場の牛舎で不自由を厭はず牛と共に起居寝食されて県下3千有余の酪農家の御声援に応えられた功績に対し,関係者一同衷心より甚深の謝意を表する次第であります。
 この共進会において有形無形多大の稗益を得ましたが,個々の立地条件と農業経営の異るにつれ改良の目標は多少趣きを異にして居るので今後は農業条件と環境に応じた乳牛を作品し酪農による農業の改革と土地と家畜の高度利用を図るべきだと言うことを痛感しました。