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豚コレラ遂に侵入警戒を要す

 昨年から東北,関東,九州方面に豚コレラが発生し,その地方は常存地となり大損害をこうむり,近くは広島県に発生を見,大豚舎が全滅したので,岡山県に於ても,これが侵入防止に万全を期していたるが去る4月に至り遂に浅口郡連島町に侵入した。県としては防疫陣を総動員して防遏につとめたが,蔓延の徴候あり4月20日豚コレラ予防規則が公布になったが,4月27日再度1部改正され本県と県外もしくは岡山市,倉敷市,児島市,御津郡,児島郡,浅口郡,小田郡,吉備郡の区域に於ける豚の移出入が禁止された。
 又豚を所有している方は県内においてと殺の目的で移動するときは家畜防疫委員の検診の結果健康豚である検印を受けと場直行証明書を携行して移動しなければならない。そしてと殺のとき,と場直行証明書を,と畜検査員に提出しなければならない。
 当分の間,豚,豚の死体,豚肉,豚を入れるかご,管理具等,病毒を拡げるおそれのあるものを禁止区域間で移出入してはならなくなった。豚の飼育者は豚コレラのうたがいのある豚を発見したときは直ちに県畜産課か,もよりの地方事務所,家畜保健衛生所の防疫委員に連絡して下さい。
 今回流行のものは一般に慢性経過のものが多く,定型的の変状を示さないものが多いようである。その症状の主たる点は,食欲不振,高熱(41度から42度,又はそれ以上),下痢或は便秘したり,敷藁をかむって寝るようになるが肺炎を併発したものはせきをするものもある。経過は数週間に亘るものがある。
 これから暖かくなると共に伝染病の曼延時期となり,経過も慢性から急性に移行するように考えられるから,商人の出入りや,豚の移入には充分警戒して飼料は必ず煮てから与えることが肝要である。