畜産ニュース

　邑久郡酪農畜産販売農業協同組合主催第３回畜産共進会は五月晴れの好天に恵まれた５月10日邑久郡太伯村小学校に於て開催された。この日出品は第１部役肉用牛21頭，第２部乳用種育成牛44頭，第３部経産牛22頭，第４部馬13頭であって特に育成牛の出品が増加したことは酪農に対する一般の熱意の表れであって洵に慶ばしい事である。審査は畜産課蔵知，松尾技師，種畜場今本，竹原技師，岡山市農協畜産課前田課長，畜連山本技師，酪連松田主事，邑久上道地方事務所富岡技師等によって行われた。第１部役肉用牛の部は南部使役地帯の特徴をよく表わし，大小赤黒種々雑多であったが，飼養方面と体型資質は良くなっているが，管理は不充分であって特に削蹄不良と歩様の不良が目立った様である。第２部育成牛はさすがに邑久郡であって大部分が郡内産であり粒も揃っていたが質の点で稍不良のものが見受けられた。育成技術の点でも今少し研究が希ましく，特に粗飼料の使用法と，体幅，深さを出すことに注意が願いたかった。遺伝的関係より後躯特に尻の不良のものが多かったのは将来の改良上注意を要する点であると思う。第３部経産牛では質の改良は相当進んだが運動不足による肢及び骨格の崩れたものが多く又育成技術の不良の為体積の足らないものが多かった。第４部馬では農馬，輓馬の混同であったが一般に体型資質共に良好であったが筋腱の発育の不充分なものや関節が弱く歩様の不良なもの，護蹄の失宜に因り四肢に故障を生じたもの等が散見された。

１等賞　黒毛和種山崎号　牝　山崎鶴太
〃　ホルスタイン種　オームスビーＳＮＳオクボンフアー号　牝　阿部　昇
〃　ホルスタイン種　ケーデイーガヴアナーエコーオクマーセーヅ号　牝　石原勤一
〃　中半血種　昭月号　牡　木村　晶