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昭和26年定期種畜検査概況

 本年の種畜検査は,家畜改良増殖法による始ての定期検査として農林省から高知種畜牧場の志田技官,鳥取種畜牧場の彌屋,小竹両技官の出張を得て4月から5月に亘り県下46ヶ所に於て実施された。
 今回の受検種畜は和牛403頭乳牛19頭馬13頭計435頭で,和牛に於て検査対称月令が15ヶ月以上に繰上げられた関係上昨年に比し100頭余りの減数を見た。然し反面和牛の生産地帯に於ては衛生検査に対する観念強く今回も60頭の検診を行った。
 受検成績並びに飼育管理の状態について和牛では上房郡が最も良く県北部がこれに次ぎ,県南部地には概して不良なものが多かったのは遺憾であった。乳牛にあっては頭数の少い関係もあるが,いづれも優秀で粒のそろっていた点は注目をひいた。
 次に今回の種畜検査の結果特に留意を願いたい点を申し上げますと。

一.和牛供用種畜の中で不参のもの数頭あったのは遺憾なことで斬るものは家畜改良増殖法第4条により絶対供用出来ないことになっていますから必ず受検して頂きたい。

二.種付並びに産仔成績は種畜能力の判定上必要であるのみならず家畜改良の基調をなすものでありますから規定の台帳により日常整理の上確実な報告をお願いします。

三.馬に於ては相当老令のものがあり,更新を要します。
 以上の点については特に各郡畜連,地方事務所の御指導御協力をお願いします。
 昭和26年定期種畜検査の成績は次表の通りであります。

家畜の種類 申請頭数 検定頭数 不参頭数 摘要
総数 新出願 前回合格 総数 合格頭数 不合格頭数
総数 新出願 前回合格
総数 1級 2級 3級 総数 1級 2級 3級 総数 1級 2級 3級 総数 新出願 前回合格
和牛 403 80 323 400 389 25 289 75 80 44 36 309 25 244 40 11 11 3
乳牛 19 1 18 19 19 3 16 1 1 18 3 15
13 2 11 13 13 10 3 2 2 11 8 3
435 83 352 432 421 28 315 78 83 47 36 338 28 267 43 11 11 3