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畜産ニュース

カナリヤの輸出
取扱いよいよ開始

  終戦以来輸出の王座を目指してのカナリヤ飼育は年と共に盛んになり,岡山市を中心とする郡部でも相当羽数生産されるようになった。カナリヤの輸出は今迄「小田郡笠岡町」に事務所を置く「岡山県輸出鳥農業協同組合」や「浅口郡鴨方町」の「平井鳥獣店」の手を経て行われていたが,今回岡山市周辺からの持ち込みの便宜を計るため,岡山市内外の有志と前記農協との談合により農協岡山出張所を置き委託取り扱いを開始することになった。出張所及び集荷場は目下交渉中であるが,現在輸出期間に入っているので,来る9月2日の出荷日から取扱うことになったので次の事項を御了知の上出荷希望の方は予定羽数を(9月2日出荷分については8月25日締切った)次の場所へ申込めば輸送計画を樹てて集荷日も通知する。
  なお取扱いの主旨は生産者の便宜と飼鳥界発展を目的とし,営利事業でないので,売渡価格から実費程度の手数料を出荷者が負担するものとする。

一.申込場所

 岡山市上伊福 岡山県畜産課
 都窪郡加茂村 藤井順一郎
 岡山市北方 山方純男

二.輸出期間

 昭和26年8月から昭和27年4月迄第1回集荷予定日は9月2日でこの日は雌のみで,これは頑具用であるため種禽としての価値なきものでよいが爪傷及び尾や頭部の羽毛の抜けた鳥は取扱わない。
雄は換羽の関係上10月以降となる見込みである。

三.価値(横浜渡し)

 10月迄 雄1羽 675円
      雌1羽 125円

四.出荷通知

 出荷通知を受けた人は当日午前中に集荷場へ搬入すること。搬入の鳥は集荷場に於いて係員が1羽ずつ選別の上,合格鳥と認めたものは即日横浜市の世界貿易株式会社へ発送し,同会社集荷場では1羽ずつ籠に入れて鳴かせ,2日間に鳴かない鳥は不合格鳥として返鳥されるから返鳥の通知を受けた人は早急に集荷場へ受取りに来て下さい。この場合万一病傷又は死鳥が出ても取扱い側は一切の責任を負わない。

五.代金決裁

 代金の決裁については,出荷後10日前後に支払いできる見込みである。

六.申込書(葉書)

 10月迄  雄 羽 雌 羽
 11月以降 雄 羽 雌 羽