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畜産ニュース

人工授精に鳩を利用

 人工授精に伝書鳩を利用することは近来各地で盛んに行われて来たが,種雄牛を繁養することの困難に比べて鳩による精液の輸送は比較的簡単であり,経費も少くてすむので一般からも歓迎されているが,岡山種畜場では将来の乳用種雄牛の一元化を目指して,先ずその第一歩として児島郡山田村との間に精液輸送を計画し,目下川崎技師指導の下に鳩の往復訓練を実施中である。この成績は直接影響する処が大きいので種畜場でも全力を傾注しているが,成功すれば更に他の各地の家畜保健衛生所との間にも実施し,将来は近接人工授精所との連絡は総て鳩によって行う計画である。鳩の運ぶ精液で大きな牛が生産されるとは面白いことである。