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畜産メモ

「奇蹟の草」

 林業試験場の倉田博士はアメリカから来たケンタッキー31フェスク(1890年W・M・シューター氏が発見し,1931年にケンタッキー農業試験場に試料を持ち込み,1940年に農務省がその息子のB・F・シューター氏から譲り受けて試作したのが始まりで一般にはシュータース・グラスと呼ばれている)を奇蹟の草として紹介されている。 
 この草は一般の草と違って秋から冬にかけて伸び,土壌保全作物としてもよく雑草駆除植物としても利用され又耐陰性が強いので間作・下作にもよいので,将来国土保全の上からも,畜産の面からも重要視される植物となるであろう。特に粗蛋白が大体10%もあるので冬の飼料として藁の欠点を補い,冬痩せの防止に役立つことと思われるので,和牛地帯にも歓迎されることと思う。