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畜産ニュース

山陽酪農青年研究会誕生

 健全な酪農業は我が国の産業に貢献するのだと山陽酪農協同組合内の若い熱と信念に燃ゆる中堅青年は酪農技術の向上を図り,農業経営の合理化を促進し,併せて社会的文化的地位の向上を企るため去る3月20日山陽酪農業協同組合会議室において山陽酪農青年研究会創立総合が開催された。
 この会の事務所は山陽酪農業協同組合内に置き20−30才台の組合員及び組合員子弟を主体として組織せられたものである。
 そして酪農業の発展を積極的に推進するため会の規約が設けられているが,目的達成のための昭和27年度の事業計画は下の通りである。

(一)春夏秋冬年4回,少なくも3回(春秋冬)は研究会を開催する。(この際は講師を招待する)
  1.第1回(4月11日)齋藤道雄博士を招待し座談会を開催す。
  2.春蒔牧草の研究(研究発表は秋の研究会で行う)
  3.秋蒔牧草の研究(特に冬期の青刈飼料に重点)
 栽培法の研究実施
 播種期,播種方法,播種量,手入,施肥,中耕,除草,収穫量,他作物との関係(輪作,連作関係)

(二)酪農技術相談所の設置
 明治乳業笠岡工場酪農係に酪農相談所を設置する。
 酪農経営上に起る諸般の疑点あらば相談所まで連絡する。

(三)機関紙「乳のかほり」を編集し会員に頒布する。

(四)春播種子の分配(採種用)
 黒千石1人当1合
 この会の円滑な発展と初期の目的を達成するため蔵知技師,原口工場長,山酪組合長及び専務,船橋恭四郎の諸氏が顧問に推挙された。