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畜産ニュース

日本養鶏農協連総会

 去る6月30日東京都お茶の水の医師会館において,日本養鶏農協連の総会が開催された。その席上次のような問題について各氏より説明があった。

飼料需給調整法案のその後の経過について

日鶏連 近藤会長

 審議未了を憂慮された本法案も,その後生産団体の各県選出代議士(自由党)に対する署名運動により148名の賛成署名(50%以上)を得て自由党政調会にその善処分を要望した。政調会は事態の混乱を予想して本法案に対する処置を下の方法により解決しようとしたが結局○3の行政措置に落付く模様である。

○1 需給調整法案の修正案
○2 飼料購買に伴う低利資金の融資案
○3 行政措置を措り法案は取り止める

 行政措置の内容は従来の食管法を改正して飼料を加え政府輸入(飼料)を25万tと押え,畜産物と飼料価格の均衡を考えて随時放出する。これに伴う価格差補給その他諸経費は赤字を予期して承認を求める意向である(約20億円)。この代案が成立した場合は本省において各府県別割当を行い,県において業種別割当を行い,中央にこれを報告し,本省は業種別な中央団体を通じて地方団体に配給実務を担当せしめる意向のようであるが,この代案も衆院農林委員会及び自由党政調会において決定的な結論を得ていない。

飼料需給調整法をめぐる今後の課題

畜産局飼料課 高柳技官

 我が国の畜産動態からして年間必要流通飼料は350万tであるが,国内生産の流通飼料は270万t,不足80万tである。今次政調会提案の飼調法に代る行政措置によると,政府輸入25万t(麸4万t,大豆粕4万t,玉蜀黍7万t,マニトバ小麦10万t)で外に食糧用としてマニトバ10万tが輸入され,それより生産される麸5万tがあるので合計30万tの輸入が見込まれるので絶対不足量50万t(大半糟糠類)を如何に処置するかの問題と現在の飼料価格高騰の要因である国内生産麸46万t(麸の生産原価8貫500円,現在販売価格700円)の対策である。現在飼料の最も不足を来たしているものは麸で製粉業は小麦の売捌き困難から不当の利潤を麸に負担せしめている。行政措置の対象となるものは輸入飼料に限定されるため最も注目されねばならない国内産麸46万tは放任の形となり今後引続き畜産関係者はこの問題に悩み抜かねばならないと思う。

雑灌木の除去薬について

有畜営農課 門馬技官

 薬名 クロシューム,塩素酸70%
 比重 1.75,反当必要経費 400円
 笹枯らしともいい葉面の広い根の浅い笹根のようなものによく効果がある。灌木には余り効果を認めない。近県では香川県で試験している。

抗生物質について

飼料課 新沢技官

 最近輸入された抗生物質の代表的なものにバシトラシンとバイコンTM5があるが分析試験等から考えてバシトラシンが優秀のようである。分析によると,1封度中に含まれているテラマイシンは前者においては5〜5.5g,後者においては4.5〜5gである。しかしバシトラシンはビタミンB12の含有が少ないため単用を避け,B12を併用したい。テラマイシン・バイコンTM5にはB12が含まれている。なお熱作用にたいする安全性もバシトラシンが優秀である。

品名 含有量 飼料量に対する使用量 価格
バシトラシン 5〜4.5g 1,000分の1 720円
バイコンTM5 4.5〜5g  100分の1 720円
ヴィタミンB12usi 6s 300円−400円

◎メチニオン

 最近米国ではメチニオン(硫酸を含んだアミノ酸)が養鶏業界で注目を浴びて来た。換羽の促進(幼雛時),成鶏の換羽期間の短縮に役立ち,秋期の飼養に重要な飼料薬品として認識されつつある。飼料配合率0.05%

◎コーリン(ビタミンB複合体)

 肝の奇形,肝の脂肪沈着防止に役立つアルファーミール1封度中462r,甘藍1,139r,その他人参,馬鈴薯,大麦に含まれる。製剤もできている。