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巻頭言

県共進会其他について

惣津律士

 恒例の畜産共進会シーズンが終って関係者はほっと一息という所であろう。本年は和牛共進会についで乳牛共進会も開催せられ,孰れも前回に比し格段の改良進歩の跡が出品家畜に見受けられた事は本県畜産の躍進を示すものであって,出品者はもとより畜産関係各位の並々ならぬ御努力に対してはただただ頭が下がるばかりである。
 来年の秋,広島市で全国和牛共進会及び中国6県連合畜産共進会が開催せられる前奏曲でもあった関係から,一般に緊張した空気がみなぎって居り,お互に真剣に而も熱心に研鑽されている姿が見られたが,我々としては今回の共進会の成績を来年への教訓として一層の努力を傾倒すべきである事は申すまでもない。
 農林省は先般の全国畜産課長会議で畜産振興10ヶ年計画要綱なるものを発表した。
 これは今般立案された食糧増産5ヶ年計画の中に畜産の振興が特に重要な要素として取り上げられている関係から,上計画に則応して作成せられたもので,その目的とする所は「農業経営に家畜をとり入れて地力の培養,食糧の増産並に農業生産力の増強を図り,畜産物,就中蛋白質並びに脂肪資源の生産に努め,国民の食生活の改善と体位の向上に資すると共に,輪作式有畜農業の普及進展を図り,経済自立の達成,特に外国食糧依存の度を軽減するため」となって居り,その目標頭羽数としては昭和37年度に於て乳牛100万頭,役肉用牛300万頭,馬120万頭,豚150万頭,緬羊300万頭,山羊150万頭,鶏6,000万羽を確保せんとしている。而してこれが達成の為めの施策としては家畜の改良増殖,飼料,衛生,消費流通に関する対策等が述べられているが,政府に於てはこの際畜産の振興をはばむ隘路をよろしく一大英断を以って打開せられん事を要望するものである。
 畜産の振興を要望する声が日と共に高揚し,各般の施策の中に之が強力に織りこまれつつある事は我々畜産人として何より喜ばしいことである。
 我々としてはこの好機を把握して,畜産振興の為めに関係者が相寄り相助けて努力し,確固たる基礎をこの際植付けて置き度いものである。