ホーム岡山畜産便り > 復刻版 岡山畜産便り昭和28年1月号 > 新春を祝して

巻頭言

新春を祝して

惣津律士

 有畜農家の皆様,明けまして御目出度存じます。皆様にはさぞかし輝かしい希望を以って新春を御迎えになった事と存じます。
 本年は畜産振興計画実施の第2年目でもありますし,更に本県畜産の地位も全国的によりよくせねばならない年だとも思って居ります。先ず本秋には全国和牛共進会及び中国連合共進会が広島市で開催される事になって居りまして,既に昨年末から関係各位には種々御準備の事と思いますが,私達としては本県の名誉にかけて最高位を獲得の為め献身の要ある事は申上げるまでもありませんので,各位の御奮起を切望する次第であります。
 有畜農家創設事業は曲りなりにも第2年目の実施の段階に入りました。昨年から本年にかけて新しい有畜農家の同志がどんどん増加して参って居りますし,更に本年は昨年にも増して和牛の他県への移出が増加する事と思いますが,これ等に関する対策は皆様と共に万全を期し度いものです。
 酪農も挽近世論を背景として相当程度の躍進を示して参りました。健全なる酪農の発達を目途とした本県の酪農振興計画をたてて本年から本格的に実施したいと思って居りますので,各位の御協力を御願致します。
 中家畜就中緬山羊の資質の向上はかねてから要望されている所ですが,これに資する為めに登録事業を行う事に致しました。
 養鶏については予てから懸案となって居りました養鶏連が昨年末発足しまして,中央へのつながりを明確にした事は特筆すべきことであり,本県養鶏界の発展の為め御同慶に堪えない所でありまして,これを中核として名実共に輝かしい躍進を期して戴きたいと思います。
 畜産は年と共に健実性を加え,農村に普及発達して参って居りますし,政府の食糧其他の施策の上にもその重要度を加えて参りましたが,まだまだ予算其他の面で十分ではないのであります。これを基礎づけるべき畜産の政治力が貧困である事は甚だ遺憾であります。私達は畜産に関する政治力の培養に一層の努力を払うと共に関係者の団結力を強固にし度いものです。
 有畜農家の皆様,お互にうんと頑張りましょう。皆様の御多幸を衷心より御祈りして新春の御挨拶と致します。