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サイロと堆肥舎施設 融資要綱決る

 農林省では堆肥の増産と飼料の自給度を高めるため,有畜農家を対象に堆肥舎とサイロ施設設置に必要な資金を融通することになり,去る11月26日,東京において打合会が開催された。その要綱等は次のとおりである。

 一.対象

【サイロ】対象畜種は,(1)乳用牛,(2)めん羊,(3)鶏,豚(いも類の填充を主とするもの),(4)その他の家畜とするも,乳用牛に重点をおいて集団的に設置すること。

【堆肥舎】原則として大家畜を保有する農家が堆肥舎を使用のこと。

 二.事業主体及び運営事業

 主体は農業協同組合とし,組合において堆肥舎を設置,又はサイロの建設,エンシレージカッターの購入をなし,これを組合員に利用せしめる。

 三.融資の対象となる施設の規模

【サイロ】一事業当りサイロの建設及びエンシレージカッター購入の最低限度は「要綱二の2」に示す通りであるが,サイロ,及びエンシレージカッターの型式(規模)については利用頭数,利用期間によって異るので別に指定しないが,乳用牛を対象とする場合は北海道大型サイロ(直径9尺,深さ18尺程度)内地小型サイロ(直径5尺,深さ10尺程度)を目標とする。但し内地において大型サイロを必要とする場合は北海道と同様取扱う。

【堆肥舎】堆肥舎設置標準規格参照のこと。

 四.貸付限度及び順位

 貸付限度はサイロ及び堆肥舎の夫々の「要綱二の3」に示す貸付金額は施設所要資金(資材費及び工賃)の8割に相当する金額を限度とするも当該施設に対し補助金の支出ある場合は補助金額を控除した金額の8割に相当する金額を限度とする。
【堆肥舎】においては,本資金の貸付順位は事業量の大なるものを優先せしめることとするが,需要額が融資限度を超える場合は主要食糧農作物栽培農家の利用するものを優先せしめることとする。

 五.償還期限

 サイロ,堆肥舎ともに夫々の「要綱二の5」に示すとおりであるが,できる限り短期に償還するよう努力すること。

 六.貸付申請書の取扱

 昭和28年1月中旬までに受託金融機関に貸付申請書を提出のこと。

 七.貸付申請書及び添付書類

(別紙様式は紙面の都合により省略)の提出にあたり,サイロ及び堆肥舎を同時に申請する場合の貸付申請書はサイロ,堆肥舎共,それぞれ所定様式によって別個に作成することを要するが,添付書類については共通する部分は何れか一方を省略して差支えない。

サイロ施設に対する融資要綱

一.目的

 飼料の自給度を拡大し,有畜営農の安定確立に資するためサイロ施設に対し融資を行うものとする。

二.融資条件

 1.貸付事業主体
  農業協同組合とする。
 2.融資の対象となる施設の種類及び範囲
 (イ)サイロの建設(型枠を含む)
  北海道 一事業当り 5基以上
  都府県   〃   10基以上
 (ロ)エンシレージカッターの購入
  北海道 サイロ5基について1台
  都府県  〃 10基  〃 〃
 3.貸付限度
  一事業当り貸付金額の最低限度は北海道20万円以上,都府県は10万円以上とする。
 4.貸付利率
  貸付金の利率は年7分5厘とする。
 5.償還期限
  貸付金の償還期間は,下の通りとする。
       償還期間 据置期間
   北海道 10年以内 1年以内
   都府県 7年以内 〃
 6.担保
  原則として当該組合役員及び利用者の連帯保証とする。

三.取扱手続

 1.融資を希望する組合は貸付申請書及添付書類を受託金融機関に提出するものとする。
 2.受託金融機関は組合より貸付申請書の提出があった場合は原則として都道府県知事の意見を徴した上,これについて審査し融資可否の意見を附して農林経済局長に提出するものとする。

四.貸付の決定

 農林経済局長は原則として受託金融機関よりの申請の順序に従って畜産局長と協議して審査の上貸付の決定をするものとする。

五.昭和27年度融資額

 サイロ施設 70,000千円

堆肥舎設置事業に対する融資要綱

一.目的

 主要食糧農産物の増産を図るには,地の維持力増進を期することが肝要である。よって地力の維持増進上欠くことの出来ない堆肥の増産を図るため,有畜農家を対象として,堆肥舎の設置を強力に推進する。
 このため堆肥舎設置に必要な資金の融通を行うものとする。

二.融資条件

(一)貸付事業主体
  農業協同組合とする。
(二)対象施設及び範囲
  原則として,別紙標準規格に準ずるものとし,一事業当り4棟以上を設置するものとする。
(三)貸付限度
  一事業当りの貸付金額の最低限度は10万円以上とする。
(四)貸付金の利率
  貸付金の利率は年7分5厘とする。
(五)償還期間及び方法
  貸付金の償還期限は10ヶ年以内とし据置期間は1ヶ年以内とする。
  償還は割賦償還とする。
(六)担保
  原則として当該組合役員及び利用者の連帯保証とする。

三.融資手続

(一)融資を希望する農業協同組合は貸付申請書(正1,副3)並に添付書類(正副1)を添付し受託金融機関に提出するものとする。
(二)受託金融機関は農業協同組合より提合があった場合,原則として都道府県知事の意見を徴した上,申請書につき審査し,融資可否の意見を附して農林経済局に提出するものとする。

四.融資の決定

 農林経済局は,農業改良局と協議し申請案件を審査し,貸付決定を行う。

五.昭和27年度融資額

 昭和27年度融資額は8,000万円とする。

別紙

 堆肥舎設置標準規格
  建坪−6坪
  盤,腰壁,汁溜はコンクリート造りとする。
  柱及び屋根木(モヤ,ハリ)は3寸程度の角材又は丸太を用うること。
  壁屋根,その他は手持資材にて賄うものとする。