ホーム>岡山畜産便り > 復刻版 岡山畜産便り昭和28年3月号 > 中国連合畜産共進会・全国和牛共進会 準備対策成る |
既に前号で申上げたとおり,第16回中国連合畜産共進会並びに第1回全国和牛共進会については,去る1月23日岡山市畜産記念館において各関係者協議の結果,万場一致で準備委員会設立を見,委員長に農地経済部長を推薦,総務(主任黒住畜産課庶務係長)和牛(主任梶並千屋場長)乳牛(主任蔵知技師)肉牛(主任加本技師)馬(主任花尾技師)中家畜(主任馬渡津山場長)種鶏(主任辛島岡山場長)の7部に編成し,60余名の各部委員が夫々委嘱され,県下畜産陣営を総動員して,両共進会の盛華を得るためその準備に万全を期することになった。
両共進会に対する本県の出品頭数は別表のとおりであるが,この選抜の方針としては大体選抜検査を3段階に分けて行うこととし,第1段階において概ね出品頭数の約3倍の頭数を選抜,第2段階において,約2倍位の頭数を選定する。第3回,即ち最終は,県共進会において決定する。
また選抜の要点としては
@各家畜共,夫々の審査標準に準拠するのは勿論であるがA体型資質の点で本県家畜の特質をもち然もよく揃ったものを選定する。B本県内においても夫々産地的に幾分の特質があり或程度普編的な出品が望ましいので,第1,第2段階においてはこの点を考慮す。C前回等の経験にかんがみ,家畜のみならず出品者の人格についても,検討する。
なお当日第1回各部会を開催し,夫々次のとおり決定実施される。
乳牛は,2月末までに各郡自体において選抜し,3月上旬第1回検査を行い15−20頭を選抜する。第2回は5月上旬第3回を8月下旬実施する。
肉牛は,第1回を5月に行い,大体体高4尺2寸から2寸5分,体重120−130貫位のもの12−13頭を選抜,第2回は8月で7−8頭を選抜する。第3回は10月出発前に実施する。
馬については,3月13日津山市で開かれる北部畜産共進会で8頭位を選抜し第2回は7月上旬産駒,登録検査の際併せて実施する予定,最終は県共進会で行うが出来うれば,第3回を8月頃実施する。選抜の目標は,3才で体高145p,胸囲177p管囲18.5pとする。
めん羊及び山羊については,北部は第2回北部共進会で第1回選抜を行う。南部は各郡において,2月中旬まで選定して置き,2月下旬第1回の選抜検査を行う。第2回は6月,第3回を県共進会において行う。
種豚は2月中に飼育者を選定し,第5回は5月最終は県共進会で選抜を行う。
出品種鶏は3月及び4月上旬孵化されたものより選抜し第1回は7月に行い,白色レグホン種30番,兼用種20番を選抜する。第2回は9月,最終は県共進会で行い,出品は白色レグホン種4番,兼用種4番も予定。
各郡において2月中旬までに候補牛を選抜しておき,2月下旬第1回の選抜検査を実施する。場所は,大体12ヶ所の予定,第2回は5月,第3回は県共進会で実施する。出品予定頭数は第2類(高資又は高候)で,第1区4頭(牝生後24月未満)第2区2頭(牝生後24月から30月未満のもの)第5区,4頭(牡生後24月未満)第6区2頭(牡生後24月から30月未満)第3類(高等登録牛)第1区牝1頭計13頭である。
以上の方針であるので,関係者は勿論畜産農民の皆さんの絶大な協力御奮闘を御願いする次第であります。
(別表)県別出品家畜表
出品家畜頭数 | 和 牛 | 乳 牛 | 肉 牛 | 種 馬 | 種めん羊 | 種山羊 | 種 豚 | 種 鶏 | 合 計 |
県 別 | |||||||||
兵庫 | 13 | 5 | 7 | 2 | 3 | 2 | 3 | 5 | 40 |
岡山 | 13 | 5 | 5 | 5 | 3 | 3 | 3 | 8 | 45 |
鳥取 | 13 | 4 | 1 | 5 | 5 | 2 | 5 | 3 | 38 |
島根 | 13 | 2 | 2 | 4 | 5 | 5 | 5 | 5 | 41 |
山口 | 13 | 5 | 10 | 5 | 3 | 4 | 3 | 5 | 48 |
広島 | 13 | 7 | 4 | 8 | 10 | 11 | 8 | 10 | 71 |
合計 | 150 | 28 | 29 | 29 | 29 | 27 | 27 | 36 | 283 |
註 和牛の合計は全国出品頭数を加えた数である。