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5月の飼養管理メモ

和牛の放牧前の注意

 和牛の放牧は八十八夜前後から行われますが,今迄舎飼いにしていた牛を急に山へ出しますと青草を食べ過ぎて消化器をいため下痢したり,急性鼓脹を起して大変なことになりますから,放牧前には必ず青草を与えて草に馴らしておきましょう。
 又放牧場の柵の修理がまだのところは部落総出で修理しましょう。

乳牛の結核病検査

 28年度の前期の結核病検査が始まりました。この検査を受けて健康証明書を貰っておかないと売買も出来ませんし,家畜共済にも加入出来ません。健康な牛から良い乳を搾るために乳牛の所有者は全員残らず検査を受けましょう。

サイロの掃除

 冬期間に利用しましたサイロの掃除は出来ていますか,よく見掛けますことは使ったサイロをそのまま掃除もしないで放置してありますが,使い終りましたら必ず内部をよく洗っておいて下さい。よごれたまま放置しますとかびが生えたり,雑菌が繁殖して次に詰込んだ場合に悪い影響を与えますから,お手数でも掃除をして下さい。

牧草の株の移植

 秋播きの牧草はどんどん伸びていますが密生したり,株が張り過ぎているものはこの際に移植して,良い牧草を殖やして行きましょう。

紫雲英,そら豆,青刈麦類はサイロへ

 これから紫雲英等が沢山取れますが沢山作っている処では一時に全部家畜に与えることは出来ませんから乾燥したりサイロに詰めて貯蔵しますが下手な乾燥をしますと栄養価値が落ちますので出来るだけサイロに詰めて貯蔵しましょう。

豚コレラの予防注射

 今年は最早広島,鳥取,兵庫とお隣の各県に豚コレラが発生しました。豚コレラは周期的に大流行をしますが,今年は特に警戒を要する年になっていますので,豚を飼育されている人は一人残らず予防注射を受けて下さい。

牛の“しらみ”

 暖かになりますとしらみが繁殖します。牛の口のとどかない項や肩の上等によく“しらみ”が繁殖しますからよく注意して手入れをしたり,D・D・T等を散布して早目に駆除致しましょう。

鶏痘の予防接種

 ボツボツ蚊が出て来ますが,蚊が出始めますと鶏痘が流行します。この病気も予防接種で防ぐことが出来ますので今年も早めに予防致しましょう。

急性鼓脹症に注意

 青刈の時期になりますと飼料も一斉に青草に切り替えられますが,荳科植物や醗酵した草類を与え過ぎますと,よく急性鼓脹になります。この病気は手当が遅れるとすぐ死にますので,荳科植物等をお使いになる時には充分気をつけてやって下さい。

役牛の削蹄

 田植の季節に入る前に牛の削蹄を行いましょう。特にこの時期の削蹄は,牛が水田に入る関係から蹄の底面を余り削らずに,先の延びた部分を切りおとして揃える程度に致しましょう。

めん羊の飼養管理

 剪蹄 剪毛前に必ず剪蹄しましょう。
 体重の測定 剪毛前には必ず体重を秤量して剪毛量との割合を知るようにしましょう。
 剪毛 剪毛が終ったならば羊毛は自家加工か,委託加工か,売却かその方針を定めて処理しましょう。
 仔緬羊の育成 体重を秤って生時体重と比較して見ましょう。よく食べさせ良く運動させましょう。
 青草の給与 青草を細切りして麩,米糠等と混じて与えるなど乾草との切替えを除々に行いましょう。
 植物中毒 めん羊は毒草を見分ける力がありますが,青草を与え初めは誤って喰べ,口から泡を出し中毒を起すことがあるから注意しましょう。
 運動 母羊も仔羊も運動場に出して日光浴を充分させましょう。