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緬羊審査の栞

日本コリデール種緬羊審査標準

 被毛白色,無角を原則とし,毛肉兼用であって体質強健,成熟したものの体重は牡95s,牝70s,体高は牡72p,牝65p,又産毛量は体重の一割程度に夫々達するのを標準とする。

区  分 部  位 評点 説          明
一般外貌 25
均称 8 各部の均称の宜しいもの
特に背線は真直水平であって,体躯は広くて深くよく伸び,肢の長過ぎないもの
体積 7 各部の発育良好且つ体積豊かなもの
品質 7 体質は強健で品位に富み,皮膚は美しくて羊毛の発育が良く,骨は緻密で乾燥し,
性質は温順で活気を呈し,強壮な牡相又は優雅な牝相を具えるもの
栄養状態 3 各部の肉付が良く且つ緊って過肥でないもの
頭及び頸 7
4 無角を原則とするが,動性の目立たない程度のものは差支えない
額は広く羊毛に被われ,顔は長過ぎず,鼻梁は真直で,鼻孔の闊大なもの
顎はよく張り,口裂の深いもの
眼は活大清冷なもの
耳は中等大で恰好良く附着するもの
3 太く短く肩への移行よく襞の少ないもの
前躯 7
3 平滑であって幅は広くよく緊り,肩後が充実して中躯への移行の宜しいもの
4 胸は広く深く充実して前方によく張り,胸底は広く滑かで腋の充実したもの
中躯 12
背腰 6 背は真直であって広く長いもの
腰は背と水平であって広く強いもの
肋腹 6 肋は深くてよく開張,肋間の広いもの
腹は深く且つ充実し,下腹は豊裕であって良く緊ったもの
後躯 9
3 長くて広く傾斜の緩いもの
臀腿 6 臀は坐骨間が広くて充実し,肉の厚いもの
腿は広く厚くよく充実したもの
生殖器及び乳器 5
生殖器及び 5 発育が正常であって形質の良いもの
乳器 牡の陰嚢は適度に垂下して軟かい毛に被われているもの
牝の乳房は質よく大きく,乳頭の大きさ適度であって其の位置の正しいもの
肢蹄 5
肢蹄 5 真直であって短く且つ広く立ち,繋は強く歩様確実であって蹄の形質の良いもの
羊毛 30
繊度 3 肩部に於て48乃至58番手のもの
毛長 3 毛脚が長くて少なくとも1ヶ年間に牡は11p,牝は10pになるもの
密度 6 良く密生して収量の多いもの
均一度 8 部位により繊度の差が少なく,長さ密度共に分布の均等なもの
状態 10 捲縮正常健全であって,適度の毛脂を保有するもの
100

◎失格

(一)1p以上の角を有するもの
(二)被毛に異色の斑紋を有するもの
   但し,顔面及び耳の褐色以外のものは除く
(三)羊毛繊度に著しく均一を欠くもの
(四)ケンプ・ヘアー等を著しく有するもの
(五)異色刺毛を著しく有するもの
(六)生殖器の不完全なもの

◎減点(総評点から減点するもの)

(一)1p以上で不動性の角を有するもの 10点以内
(二)顔面及び耳の被毛に褐色以外の斑紋を有するもの 牡10点以内 牝7点以内
(三)ケンプ・ヘアー等を有するもの 牡10点以内 牝7点以内
(四)異色刺毛を有するもの 牡10点以内 牝7点以内
(五)羊毛繊度の許容範囲を逸脱するもの 2番手毎に3点

日本コリデール種緬羊審査心得

一.日本コリデール種緬羊審査標準は成熟したものに対して適用するものである。
  但し凡そ成熟に近い明2才の秋のもの(牡60s,牝50s程度のもの)に対してはこれを適用しても支障えない。
二.各部位の採点に当っては次の基準によって行うこと。
  但し繊度と毛長については100%附点することが出来る。又部位の機能を失っている場合はそれが唯1ヶ所の時でもその緬羊は審査から除外すること。
  理想に近いもの  90%〜95%
  優秀なもの    85%〜89%
  優良なもの    80%〜84%
  良好なもの    75%〜79%
  可とするもの   70%〜74%
  少し欠陥の目立つもの  65%〜69%
  相当欠陥の目立つもの  60%〜64%
  ひどく欠陥の目立つもの 50%〜59%
三.総評点から減点する事項については次の基準によって行い且つその所属部位から減点しないこと。
    10点以内のもの 7点以内のもの
   甚しいもの
     7点〜10点   5点〜7点
   中等程度のもの
     4点〜6点   3点〜4点
   軽いもの
     1点〜3点   1点〜2点
四.失格(二)及び減点(二)にいう「被毛」とは羊毛だけを意味するものではない。
五.失格(三)にいう「著しく」とは概ね6番手以上差異のあるものをいう。
六.片睾丸のものは失格の(六)に該当するものとする
七.上下顎の咬み合せの著しく悪いもの(鮫口またはその逆)は奇形とし審査から除外すること。
八.マツゲの異色のものは減点の(四)に該当するものとする。
九.左のものは「品質」から減点する。
(1)頭部に羊毛の少いもの。
(2)顔面の羊毛が眼を塞ぐもの。
(3)赫顔
(4)耳の著しく垂れているもの。
一〇.「顎」の襞は2つ迄は支障えないがそれ以上あるものは部位減点すること。
一一.テンダーウール等は「羊毛の状態」から減点すること。
一二.左の点については特に問題にしないこと。
(1)四肢の下部の羊毛の有無なるべく有ることが望ましい。
(2)鼻鏡の色=なるべく暗色なることが望ましい。
(3)蹄の色=なるべく黒色であることが望ましい。