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6月の飼養管理メモ

和牛の離乳

 3月に生れた牡仔牛は離乳を行う頃になります。牡仔牛の離乳は生後120日頃から行いますから,2月に生れたものは6月に離乳を行います。

豚の離乳

 春生れた仔豚の離乳期ですが,気候の関係から母豚の体力恢復と仔豚の発育に特に注意しなければなりません。殊に回虫の発生に対して注意して下さい。

豚舎の管理

 梅雨期に入りますと,総てが湿潤となりますから,まず乾燥にし,風通しを良くして,細菌類の発生や増殖を防がねばなりません。運動場の土換えを行い,排水を良くすると共に,夏期の炎天に対する日覆用植物の植付保育に努めましょう。

めん羊の離乳

 生後3ヵ月から4ヵ月位を経過した山めん羊は,飼料のみで充分発育出来るようになりますから,母めん羊から離さなければなりません。哺乳期間があまり長くなりますと母体に悪い影響を与えますから仔めん羊の発育状態を見て,適当な時期(体重が7貫以上位)に離乳するのがよろしい。離乳は急に行わず,その準備に工夫をこらしましょう。

めん羊の薬浴

 めん羊にはヒツジシラメバエ(ダニ)やヒツジハジラミ等が寄生します。まためん羊の薬浴が終っていない農家は晴天の日を選んで共同で薬浴を行い,めん羊の寄生虫を駆除しましょう。

めん羊の駆虫

 羊舎内はいつも清潔にして,新鮮な飼料や飲料水を与える様にし,適当な駆虫薬を用いて駆虫を行いましょう。この場合投薬方法を過らぬ様に注意して下さい。

めん羊の運動と体重の測定

 仔めん羊の運動を忘れては立派な成長を遂げられません。適度な運動を行って胴のびのした骨格のがっちりしためん羊にしましょう。そして栄養状態を知るために体重を秤り前月と比較してみましょう。

山羊の離乳

 4月に生れた仔山羊の離乳期です。急に離乳しますと,仔山羊は往々にして消化不良を起して,下痢をしたり,或は死亡することがありますから注意しましょう。なお梅雨の時期ですからその健康状態に注意しましょう。

鶏の飼料

 湿気が多いため,変質し易いので鶏の餌は特に注意しましょう。練餌は水分を余り多くせず又粉餌も一時に多量に与えないようにしましょう。

鶏の病気の予防

 蚊が発生する季節になりますと,鶏痘やジフテリーが発生して,産卵に影響する所が大きいので,早めに鶏痘やジフテリーの予防を行いましょう。鶏痘の予防は一般に6月上旬から中旬頃,鶏の腿部外側の羽毛密生部の羽毛を12本から15本位抜きとって歯ブラシ等で血の出ない程度に予防液をすり込みます。予防液は1羽0.1tから0.2tでたります。効力は大体3ヵ月ですが最も的確な予防方法です。
 又コクシジューム病等も予防する意味で一度鶏舎と運動場を熱湯薬で消毒しましょう。

兎の管理

 梅雨期は養兎の最も難かしい時期で,兎の死亡率の最も高い時ですから,飼養管理には特に注意して下さい。飼料はなるべく水分の少ないものを与え,豆腐粕や練餌等の腐敗しやすいものは特に注意しましょう。良質の乾草は此の季節の良好な飼料です。又青草の濡れたもの,蒸れたもの等は絶対に与えてはなりません。

飼料の保存

 梅雨期になりますと濃厚飼料は腐敗しやすくなりますから一時に多量に調製しておかずに,与える都度調製するように心掛けましょう。又晴天の日には時々乾し,風通しをして,カビの発生や変敗を防ぎましょう。変敗した飼料を与えますと家畜が下痢したりして,思わぬ失敗をまねくことがありますから注意しましょう。

畜舎の防暑設備

 畜舎は風通しをよくして日光の直射を防ぐ様に防暑設備をいろいろ工夫して設けましょう。

雨後の家畜の手入

 雨にぬれた家畜は早く手入れをして体をよく乾燥してやって下さい。梅雨時は一番事故の多い時です。ぬれたのをそのままにしておきますと風邪をひいたり,下痢を起したりしますから早く乾燥してやって下さい。

家畜の伝染病の防止

 これから豚コレラや,流行性脳炎や,ニューカッスル病が流行します。早目に予防注射を受けたり,畜舎を消毒したり蚊の発生を防いで伝染病を無くしましょう。

飼料作物の整備

 青刈とうもろこし,青刈大豆等が繁茂していることと思いますが刈り取った後が空かないように次々と種を播いて行きましょう。畑の手入れは出来ていますか。飼料畑でも手入れが悪いと収穫量が減りますからよく手入れをして下さい。

野草種子の採種

 からすのえんどう,すずめのえんどう,いぬむぎ等飼料として使って栄養価値の高い野草が沢山ありますがこれ等の野草の種子は丁度今頃が採取の時期でありますので子供さん方にでもお願いして沢山採取して下さい。

役牛の使役時の注意

一.農耕飼料は使う1週間位前から増してやりましょう。
二.給食後は必ず1時間位休ませて下さい。
三.使役が終ったら必ず体の手入れを充分にしてから牛舎へ入れましょう。
四.水は充分飲ませて下さい。
五.食塩を何時もの3倍位に増して下さい。
六.日中の使役はなるべくさけましょう。

吸湿性の飼料に注意

 湿気が多くなりますと酵素飼料や尿素飼料は湿り易くなります。これ等の飼料は湿めると変質して思わぬ病気を起すことがありますから湿気を防ぐように注意しましょう。

雨にぬれた青草の保存

 梅雨期になりますとぬれた青草が多くなります。ぬれた草を積んでおきますと醗酵しますから必ず立て掛けてよく拡げておいて下さい。特に荳科植物の場合は充分注意しませんと鼓張症を起します。

飼料槽は必ず洗滌

 給飼をした後の飼料槽をそのままにしておきますと残った飼料が醗酵して思わぬ失敗を起すことがありますから給飼後は必ず洗って乾燥しましょう。