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8月の飼養管理メモ

 乳牛仔牛の離乳

 乳牛の牝仔牛は生後6カ月頃に離乳するのが理想です。2月に生れたものはこの頃が離乳期です。離乳した仔牛は樹蔭のある良い放牧地か運動場に出して十分運動させ,自由に草を食べさせるようにしましょう。

 乳牛の飼料の給与に注意

 暑くなって牛が弱って来ますが,乳の方は反対に需要が増えて来ますのでどうしても無理をして乳を搾る様になります。乳を搾るためにはそれだけ必要な生産飼料を与えなければなりません。よく乳の出る量と比較して飼料が不足しないようにして下さい。夏無理をして搾りますと事故が多くなりますから気をつけて下さい。

 乳牛の使役は涼しい内に

 乳牛の役利用は次第に増加して来ましたが,暑い昼間の使役はなるべくさけ,早朝や夕方などの涼しいときに軽く利用するようにしましょう。

 輸送の牛乳缶は必ず日蔭へ

 集乳所や町角に集めた牛乳缶を陽の当る処へ置いて平気で居る人が多い様でありますが,温度が上りますと牛乳が腐り易くなります,集乳自動車の来る迄は必ず日蔭の涼しい処へ置きましょう。

 めん羊山羊の腰麻痺の対策

 めん羊山羊の腰麻痺は蚊が媒介しますから,蚊の防除を行うと同じに,予防注射のまだのめん羊山羊は予防注射を行いましょう。附近に1頭でも発生した場合は油断せず万全を尽くしましょう。

 めん羊離乳後の管理

 4月に生れた仔めん羊は離乳期です。仔めん羊を離しますと母羊は乳房炎等を起し易いですから1日に1,2回搾乳して自然に乳があがるように注意しましょう。また母羊は1日も早く栄養が快復する様管理し,立派な牝羊として秋の種付を迎えさせるようにしましょう。

 種雄めん羊の種付使用準備

 種雄めん羊は良い飼料の増飼いや精力のつく人参を与えたりして秋の種付に使用する準備に務め,牝牡の同居を避けるようにしましょう。

 めん羊共同種付の準備

 部落など同志が集って共同種付所を設けて利用することは優秀な種雄牛を有効に使用でき,又人工授精を行う時にも役立つことになりますからその準備をしましょう。

 鶏痘の予防と治療

 鶏痘は夏を越したことのない鶏に一番多く発生します。この病気は病鶏の接触と蚊によって伝染します。病鶏が出ましたら,鶏舎を消毒したり,ホウソウの局部の痂皮を除いてクレオリン軟膏やペニシリン軟膏等を塗って治療しましょう。

 鶏のヂフテリヤ

 鶏のホウソウが発生する頃になりますと鶏のヂフテリヤも発生します。この病気は重いものになりますと眼がつぶれたり,のどに豆腐カスのようなものがたまって窒息死することがありますから,鶏舎の消毒をすると同時に病気を早期に発見して手当をしましょう。

 駄鶏淘汰の励行

 8月に入りますと鶏は春の産み疲れから,産卵をやめたり,換羽を始めます。早くから産卵をやめたり,長く休む様な鶏は悪い鶏ですから淘汰しましょう。

 トラツプネストの中の鶏に注意

 トラツプネストを使って産卵記録をとって居る人は,夏は必ず朝は1時間,午後は40分毎に見廻って下さい。狭いネストの中に産卵の終った鶏を何時迄も入れて置きますと熱射病に罹ります。特に午後は気をつけてやって下さい。

 青草は充分給与

 夏は良質の野草が沢山ありますので,栄養的にも一番良い時期であります。飼料費を安くする為めにもこの時期は青草を主体にして,濃厚飼料は出来るだけ節約しましょう。

 乾草の生産

 天気のよい日には草を刈って乾草を少しでも多く作って冬の飼料の準備をしましょう。そして藁飼いのみの冬の飼育をなくしましょう。

 牧草種子の準備

 9月は牧草種子をまく季節です。あわてて求めると手に入らない場合がありますから今から種子の準備をしておきましょう。

 サイロの設置と詰込

 青刈飼料作物や野草をサイロに詰込む時期になりました。サイロのない方は急いで設置しましょう。そして冬の飼料として沢山エンシレージを作りましょう。エンシレージは立派な濃厚飼料です。

 水を忘れないように

 暑い時には各家畜共水をほしがります。よく判っていることでありますが水を与えるのを忘れてとんだ失敗をすることがあります。夏は必ず朝とお昼の2回水をやって下さい。鶏舎等も必ず水を代えてやって下さい。