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鶏産卵能力集合検定を省りみて

岡山県岡山種畜場

 本県に於ける鶏産卵集合能力検定は昭和9年11月1日に開始され,現在の池田牧場の地,岡山市上伊福に於て昭和24年迄実施し,昭和24年末に現在の地岡山市宿(旧御津郡牧石村宿)に移り1回の休止も無く続行されて来たのであります。而して昭和26年に県下種鶏家の寄附と県費により現在の検定舎2棟が建築されたのであります。
 第19回,昭和27年度鶏産卵能力集合検定は昭和27年11月1日に開始されその開始羽数は単冠白色レグホン種155羽横斑プリマスロック種10羽計165羽であり昭和28年10月31日に終了し最高産卵数340卵,最高卵重量1万9,217.5g,300卵以上26羽と言う成績であり300卵鶏は当場検定開始以来最高数であり之は種鶏家の並々ならぬ努力の結果であります。
 350日検定は昭和28年10月16日に終了し終了鶏は単冠白色レグホン種に於て105羽であり,之の平均産卵数は265.9箇,平均卵重量は1万4,600.99gであり,之を前年度の平均産卵数259.6箇,平均卵重量1万3,805.45gに比較すると産卵数に於て6.3箇,卵重量に於て795.54gの増加を示して居るのであります。又横斑プリマスロックに於て7羽であり之の平均産卵数は253.9箇,平均卵重量は1万4,423.14gであり之を前年度の平均産卵数248.22,平均卵重量1万4,331.98gに比較すると,産卵数に於て57箇,卵重量に於て91.16gの増加を示して居るのであります。
 此処に於て一言つけ加えて置きますが前記の本年度の産卵数並びに卵重量は合格卵のみの合計産卵数並びに卵重量でありまして合格卵の基準は農林省の基準に則り最初2ヵ月45g以上,其の後10ヵ月は50g以上を以て合格卵としたのであって,他府県に於ては合格卵の基準が相当低いのを見受けますが,当県に於ては農林省兵庫種畜牧場管内の申合せにより合格卵の基準を一段上にもって行って居るのであります。
 検定鶏の受入でありますが,検定鶏は厳重な個体検査,並びに白痢検査に依り選定し合格鶏に就いては予め内外寄生虫の駆除を実施し飼料に就いては検定鶏給与飼料の配合率表を配付し之に馴化させ又受入を検定開始10日前より実施し収容検定舎並びに管理者に馴致させたのであります。11月1日に検定を開始し,管理に万全を期し,酷寒時には窓にカーテンを張り防寒に意を配り,又夏には運動場の繁茂せるニセアカシヤと西北側に植えたヘチマ,朝顔の協力に依り防暑に努めたのであります。
 検定鶏を見ますと血統的には相当洗練されて来て居るのでありますが,未だ十分とは思われず今後更に一層改良を強力に遂行して行く必要があり当場としても責任を感じて居り基礎鶏の改良繁殖に鋭意努力して居る次第であります。
 次に育成でありますが,之に対しては中に非常に順調な育成により受入時良好の状態であったものがありますが,育成に満足されて搬入された人が少なかったのではないかと思います。産卵成績特に群平均の成績を見ますと順調な育成により満足の状態を以て搬入された方の鶏が優位に立ち,因子的産卵能力はつまずきに依り検定期間中に落伍鶏が多々出て,結果としては群平均に於て下位に下って居ると言う事は明かに育成の重要性を示して居るのであります。
 次に当場に於ての飼養管理でありますが,前述した如く種々管理に周到な注意を払い又飼料に於ても万遺漏なきを期した次第でありますが当場としても更に研究努力すべきである事と感じて居ります。
 尚現行の鶏産卵能力の集合検定の合格卵の基準が全国的に統一されて居ない事は誠に不都合な事であり,速やかに鶏産卵能力集合検定の合格卵の基準を決定される事を望んで止まぬ次第であります。
 なお昭和28年度の産卵能力検定は別表のとおり単冠白色レグホン種180羽,横斑プリマスロック種20羽,鶏200羽をもって去る11月1日から順調にスタートしました。

昭 和 28 年 度 鶏 産 卵 能 力 集 合 検 定 依 頼 羽 数 表
種 類 郡 市 別 5   羽
依頼者数
10   羽
依頼者数
20   羽
依頼者数
依 頼 者 羽   数
単冠白色
レグホン種
岡山市 2 4 6 50
玉野市 1 1 5
笠岡市 1 1 5
井原市 1 1 2 15
西大寺市 1 1 10
浅口郡 3 3 15
小田郡 1 1 2 15
都窪郡 4 4 20
吉備郡 1 1 10
苫田郡 1 1 5
真庭郡 2 2 10
阿哲郡 1 1 5
上房郡 1 1 5
御津郡 1 1 10
18 9 27 180
横斑プリマ
スロック種
岡山市 2 2 20
合計 18 11 29 200