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畜産ニュース

鶏の病気通風とは

 鶏の病気に通風(尿酸沈著症)がある。この病気に苫田郡高野村某養鶏場の鶏が罹った。去る6月上旬から9月14日迄の間に飼育鶏170羽の内6羽が同様の症状でつぎつぎと死亡したため県畜産課へ病性鑑定を依頼して来た。病変は珍らしく,剖検状況は次のとおりであった。
 全部の内臓表面に類白色の粉末状のものが密着していた。特に心嚢内面が一番ひどく,恰も灰白色の塊様を呈し,腎臓の表面及び断面には灰白色の結節が密発している。この病気の原因は蛋白質を多量に与えたためと認められ,飼料計算の結果1羽当の粗蛋白は27gである。
 尿酸の化学反応(Murexid試験)は陽性となり,以上により痛風と診断した。