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集約酪農雑記

 知事が科学に立脚した明るい,楽しい農村を建設するために酪農を大きく取り上げたのは27年の暮であり,岡山県酪農振興計画を県の幹部会で説明したのが27年の12月31日であった。その時から知事の酪農奨励が始まり,一貫して今日迄酪農の振興のために努力して来られたのであって,その変らない政治力が今日の成果を得たのであって,決して偶然に生れたものではない。勿論その間県議会関係や,国会関係者の大きな力も見逃すことは出来ない。この問題に関しては全く県民の一致した努力の結集が産み出した結果であって,何んとしてもお芽出度い限りである。
 由来岡山県人は熱し易く,冷め易いと言われている。地区の指定は受けたが本格的事業はこれからである。地区の成否は一つに今後の受け入れ如何に掛っている。作北の畜産を振興させ,農業経営を豊かにするのも地区民の今後の努力如何である。最近は積雪寒冷単作地帯の問題特定地区綜合開発の問題に加えて今回の集約酪農の問題等北部地区への施設は一段と強化されて来た。切角自重大いに飛躍されんことを祈る。