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ジャージー種乳牛の割当決る
蒜山原,津山北部へ260頭

 昭和29年度新規集約酪農地域(ジャージー種)として1月22日農林省から北海道,青森,静岡,岡山の4地区が決定され,この地区にジャージー種乳牛1,800頭を米国,豪州,ニュージーランド等から輸入され,岡山県に対しては本年度で300頭割当される予定であったが,その後予算の縮少により,本年度の割当は260頭に決定し,7月2,3の両日の県畜産課における打合会の席上,真庭郡蒜山原及び津山市北部の町村別割当が正式に決定した。当日は地元の町村長,農協組合長から飼育者名簿の提出をもとめ,ジャージー種乳牛の割当について,農家個々の名簿の説明を受け,県において決定し,国に内申したが割当町村の内訳は次のとおりである。

 真庭郡川上村    60頭
  〃 八束村    60頭
  〃 二川村    30頭
  〃 中和村    30頭
  〃 湯原町    20頭
 津山市太 田    20頭
  〃 野 辺    20頭
  〃 上横野    10頭
  〃 大 篠    10頭
  計        260頭

 ジャージー種乳牛は9月下旬,米国から60頭横浜へ,同じく9月下旬,ニュージーランドから神戸へ130頭と時期は未定であるがニュージーランドから70頭,計200頭が神戸に到着し,横浜,神戸でそれぞれ約2週間の検疫を受けることになる。この結果からみて,蒜山,津山の導入地到着は大体10月上旬と予想される。
 米国からの60頭は津山へ,ニュージーランドからの200頭は久世家畜市場へそれぞれ県の手によって輸送され,同市場から割当市町村の農業協同組合に対して配分される。これと同時に米国産種雄牛1頭が津山畜産農場,ニュージーランド産種雄牛1頭が蒜山の中福田家畜保健衛生所へ,それぞれけい養され,人工授精によって種付に供せられる。
 なお期日は未定であるが県畜産課蔵知畜産係長がニュージーランドに出張し導入にあたるが,受入準備と指導のため,蒜山地区へは7月から浅羽,三秋両技師(中福田家畜保健衛生所勤務),津山地区へは,同じく上原技師(津山家畜農場勤務)がおもむき日夜受入準備につとめている。


蒜山原野の展望