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昭和30年度(第三回)酪農講習生募集
酪農同好の青年諸君大いに来れ!!

岡山県立中国酪農講習所

△関係方面の絶大な御支援の下に目下第2回の講習生30名を教育中であるがこの人々は後暫くで1カ年間の講習を終え乳牛の飼育管理を一通り覚え搾乳も上手になり酪農畜産関係の学科も終了し又人工授精師の資格も得て社会へ巣立ちするのであるが来る4月から入所する酪農講習生を次の要領によって募集するから入所希望者は早目に願書を提出されたい。
△目下酪農業界が不振となり乳価格下その他幾多困難な問題に直面していることがこの秋こそ合理的基礎の上に立って生産費の逓減を図り酪農経営の内容を刷新すべきときで研究改善すべき余地が多い。良い乳牛を安価に沢山出して一般に供給し農家もこれによって収入及び食生活の面に恩恵を受け一般も亦牛乳,乳製品を沢山消費する様になればこれ程良いことはなく大にしては国家の企図するところにも副うことが出来るのである。か様なことは春秋に富む若い青年の燃るが如き情熱の力をもってしてこそ比較的速かに解決されるものと信ずる。
 酪農に志す青年諸君よ……大いに来りてこの殿堂に学ばれよ!!

昭和30年度中国酪農講習所入所案内

一.募集人員 30名以内
二.募集資格
 次の各号の一に該当する者であって身体強健,志操堅実で酪農経営に熱意を持つ者
(一)新制高等学校卒業者(昭和30年3月卒業見込の者を含む),旧制農業に関する中等学校卒業者又はこれと同様以上の学力があると認められる者
(二)新制中学校又は旧制小学校高等学科卒業者で3年以上農業に従事した者
(三)その他所長が特に適当と認めた者
三.手続
 志願者は(一)入所願(別記様式)に(二)履歴書,(三)戸籍抄本,(四)身体検査書,(五)最終学校の成績証明書を添えて所長に提出する。但し岡山県以外に居住する者は当該居住地を管轄とする県を経由すること。
四.願書受付期限
 昭和30年3月5日まで
五.受験通知
 願書を提出した者には選考日までに受験の通知をする。この通知状を当日持参すること。
六.選考期日,方法及び場所
(一)期日 昭和30年3月20日午前10時
(二)方法 一般常識に関する筆記及び口述試問
(三)場所 津山市大田
     岡山県立中国酪農講習所
七.合格発表
 昭和30年3月25日本人宛に通知状を発送する。但し岡山県以外に居住する者についてはその県を経由して通知する。
八.入所期日
 昭和30年4月7日
九.寄宿舎
 習生は全部寄宿舎に収容する。寄宿舎完備しており実費で入所できる。
十.当講習所の特色
(一)講習生は在所中に家畜人工受精師講習及び試験を行い合格した者には家畜人工受精師の免許が与えられる。
(二)津山市に農協組織の酪農工場があるので常に連絡を保ち牛乳処理及び乳製品製造の実習は当所における講習に加えて工場における実習も容易である。
(三)当所の周囲は政府の集約酪農地域の指定を受けて多数のジャージー種を飼育しているのでこれに関する講習も行う。
(四)当所は乳牛の外各家畜禽全部を飼育しているので酪農の外一般畜産に関する知識及び技術も豊富に体得できる。
(五)専任職員の外相当多数の所外講師を依頼しているので農村中堅青年として修得しておかねぱならぬ学科を殆んど網羅して講習するから講習生にとり極めて好都合である。
十一.当所に関する規程 は次の通りであるから参照されたい。
(一)岡山県立中国酪農講習所条例
 昭和28年8月31日県公報所載
(二)岡山県立中国酪農講習所規則
 昭和28年9月8日県公報所載
十二.その他 は要覧を当所に請求の上承知ありたい。

(入所願様式)

    入 所 願
                私儀
今般貴所講習生として入所したいので関
係書類を添えて御願いします。
  年  月  日
    住所
    氏名(ふりがなをつけること)○印
岡山県立中国酪農講習所長殿
(履歴書,戸籍抄本,身体検査書,学
校成績証明書の様式は適宜でよい。)