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編集室より

◎今年の正月風景の1つの特徴は門松が無くなったことである。国会陳情戦迄引起した門松も遂に国民の自粛により姿を消してしまった。緑の羽が喜んでいることであろう。その反面大虎子虎の数が増えたことには驚く。正月3日間は天下御免と言うのかも知れないが,程々であってほしいものである。

◎又々予算編成期になった。今年は差しあたり骨格予算だけで肉付けは新知事によって行われる由である。純県費は5千万円しか無いそうである。大きな橋を1つ掛けたらそれでおしまいである。財源が無いと言ってしまえばそれまでであるが,伸びるためにはお互いに出し合っても大きな姿を作り出したいものである。

◎政府は畜産振興10ヵ年計画を樹立して家畜の増産に努力して来たが,その結果は頭数に於ては一応予定の通り上昇して来たが製品は市場にだぶついて来た。乳牛100万頭,牛乳1000万石を目標にして酪農を奨励して来たが,半分の500万石出たらもう手を挙げてしまった。生産が進み過ぎて消費とのバランスが取れなくなったのだと言っている。原因は何処にあっても毎日出るものを止めるわけには行かないし,捨てるわけにも行かない。何とか手を打ってほしい。生産者も牛乳が自分の手を離れたら後はあなたまかせであってはならない。生産物の処理販売にまで発言の出来る様な姿を作って行きたいものである。

◎肉牛共進会は盛会裏に終り,去勢牛が東京へ進出してこれ又岡山肉として好評を博した様である。これが東京進出の1つの契機となり,安くて美味い岡山肉が売れることを念願して己まない。生産県は牡犢の販路を考えなければならない,肉の消費量を伸ばすためには安くてうまいものでなければならない。去勢牛の肉を活用し,牝牛は専ら繁殖用に供したいものである。次回の6県連合共進会には去勢牛の肉牛を大量に送り込んで岡山肉の名声を得るよう今年から準備を進めたいものである。