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畜産諸施設の拡充整備
全国和牛振興大会で要望

 1月19日午前10時より東京港区の全国町村会館において,北日本和牛連盟会長鈴木周次郎氏,中国和牛協会副会長佐伯忠義氏,熊本県畜連顧問原田雪松氏が発起人となり,全国和牛振興大会が開催された。
 この日鈴木発起人及び原田畜産局長,岸参議の挨拶に続いて議事に入り,鈴木,佐伯両発起人が議長となり次の諸問題が協議可決され,各関係機関に要請することになった。

一.和牛導入資金の増加と融資条件緩和に関する件

 昭和28年度において8万頭,その必要金額28億円であるに拘らず,実際資金の融通を得て導入し得たものは35,000頭,97,500万円に過ぎない。これは,農林中央金庫の資金供給額過少であることと,資金融通が導入事業の実態よりも,導入機関である組合の経営状態に重点を置かれる結果であるので,之が緩和を図る為,農林中央金庫の和牛導入資金の枠を拡大すると共に資金供給機関としての一般金融機関(普通銀行,信用組合,相互銀行等)の活動を容易に且つ融資条件は導入事業の実体におき更に政府は金融機関に対する損失補償を損失の全額まで行き得るよう拡大されんことを希望する。

二.肉畜処理及び貯蔵施設の整備に関する件

 政府は肉冷蔵庫の設置奨励を為すと共に少くとも六大都市位には公営冷蔵庫の設置その他これに代る施設を講ぜられんことを希望する。

三.家畜取引制度の強化整備に関する件

 政府は速かに適切なる家畜取引法の制定と家畜商法の強化を図られると共に畜産団体はその系統利用の強化適正化を希望する。

四.種畜設置国庫補助増加に関する件

 種畜の委託制度を活かされ,種畜設置国庫補助額の増加を希望する。

五.種畜改良機関の拡充整備に関する件

 畜産局主管の下に和牛専門の種畜牧場を設置し,和牛種畜改良の研究及び改良された優良種畜を民間に供給する処置を希望する。

六.牛輸送の優遇と輸送施設の拡充に関する件

 現在の等級を下げ,運賃の軽減を図られんことを希望すると共に家畜輸送専用貨車を充分供給されるよう処置することを希望する。又家畜の優先輸送の途を講ぜられたい。

七.牡犢肥育普及に関する件

 牡犢の利用のため牡犢肥育に関する研究,技術指導その他適当の方策を講ぜられたい。

八.畜産団体強化に関する件

 現在の農業協同組合による組合,連合会では,一般的綜合的でその活動不充分で,よく畜産の目的を達成し難いので,畜産専門の経済団体,指導団体を組成し得るよう政府は速かに立法手段を講ぜられたい。

九.和牛関係者の全国的代表機関設置に関する件

 全国和牛関係者及び同団体を打って一丸とし,常に和牛の振興方策を研究推進し,政府に対して和牛関係者の与論を反映せしめ且つ和牛関係者の連絡完璧を図る全国的和牛の団体設置を促進されたい。
 この議題を審議した結果,全国和牛連盟を結成し役員を下のとおり決定し,事務所は東京都内におくことになった。
 会長  鈴木周次郎(福島県)
 副会長 佐伯忠義(鳥取県)
 同   原田雪松(熊本県)
 理事  7名
 監事  片山,田口
 なお追加問題として次の事項が提案された。

一.畜産技術員設置全額助成の件
(兵庫県畜連)
一.国営畜産集散市場の設置に関する件
(岡山県畜連)