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岡山県家畜商大会高梁市で開催

 2月14日,各郡市家畜商組合長及び役職員,家畜商約100名の参集を得て,高梁市南町の高梁家畜市場で岡山県家畜商大会が開催された。
 まず大河家畜商協会長より全国和牛振興大会,全国畜産大会及び岡山県和牛振興大会の概要報告があり,引続いて議長として大河会長を選び,次の議題について審議した結果,満場一致で可決した。その概要は次のとおりである。

一.岡山県和牛振興会結成に関する件

 産業の振興は,これに従事する人の強力な組織によらなければならないことは何人も疑わないところであるにもかかわらず,現在和牛生産者及びその団体の利益を代表し,その間の連絡指導に当る専門の全国並びに県段階の機関は一つもないのであります。之が和牛の振興上甚だしい不利を招いているものであります。
 昭和30年1月18日東京で開かれた全国大会で,全国和牛関係者及び和牛関係団体を打って一丸とし,常に和牛振興方策を研究推進し,政府に対して和牛関係者の与論を反映せしめ且つ和牛関係者の連絡完璧を図る全国的和牛の団体(仮称「全国和牛連盟」)を結成することに決定し,実施のはこびとなったが,岡山県としても同様上趣旨の下に,岡山県和牛振興会が結成されるに当り,之が実施の促進と,直接家畜の取引により生計を営んでいる我々の声が大きく反映出来得る組織によって結成されんことを要望する。(この件については準備委員を選出するが,人選については会長に一任された。)

二.家畜取引制度の強化に関する件

 家畜取引方法不適切であるときは,家畜を生産した農家の努力を最終的に水泡に帰せしめ,生産意欲を阻害することは勿論,取引不円滑の現状は,取引業及び一般消費者にも著しい不利を招いているので甚だ遺憾とするところであります。
 政府並びに中央団体は昨年より,家畜取引の公正を確保し,家畜の円滑な流通によって,畜産の発展に寄与する目的の下に「鬼畜取引法」案を国会に提出するはこびとなっていたが,その後の政変により未提出となっている故に,速かに不正取引の廃止と取引業者の人格,技術の向上に資し,もって畜産を発展し一般の利益を図る家畜取引法の制定方を要望する(満場一致で賛成す。)

三.課税の適正化に関する件

 和牛の価格は「別表」のとおり昭和29年度は前年に比較して暴落したため,生産者は勿論,取引業者は多大の損失を被っている。特に取引業者は急激な下落に対しては,取引中途手持間の損失をもその上に被っているため,昭和29年中の経営は収支伴わず,赤字の状態であるので本年度の課税に対してはその実状を察して適正な課税をその筋へ要望する(満場賛成し,各郡市において早急に会議を開き,関係機関に陳情することになった。)

四.家畜移動に伴う「移出家畜健康証明」の改正に関する件

 有名無実の盲点改正を要望する。

五.無免許業者取締の件

 無免許業者を取締り,課税の対象とするよう当局へ要望する。

六.牛の登録の件

 牛の登録については,今後の問題として発足する県和牛振興会の議題として取り上げる。

(別表)最近3ヵ年和牛平均価格調査表

区  分 昭和27年 昭和28年 昭和29年
成牛 55,200円 54,300円 46,700円
36,000 36,000 31,800
仔牛 37,500 40,600 31,200
20,400 16,400 13,200
平     均 37,300 37,000 30,700

(表)昭和29年和牛価格の変動

月  別 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 平均
  千円 千円 千円 千円 千円 千円 千円 千円 千円 千円 千円 千円 千円
成 牛 62.5 64.2 68 52.6 48.8 38.5 40.7 40.9 44 38.3 35.1 33.7 46.7
34.3 35.6 34.8 34.8 31.3 31.4 27.6 28.4 34.7 34.9 29.9 24.2 31.8
仔 牛 44.3 32.7 36.3 32.3 31.3 36.4 32.1 25.9 33.7 24.3 23.3 21.4 31.2
17.5 15.2 14.9 15.9 12.8 16.7 13.1 11.2 13.3 8.7 9.3 9.7 13.2
平  均 39.7 36.9 36.7 33.9 31 31 28.4 26.6 31.5 26.5 24.4 22.2 37.7
34,400円 26,600円