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市況 

飼料の見透し(日本養鶏協会提供)

一.玉蜀黍

(一)米国の昨年の作柄は非常に天候に恵まれ,夏頃は2割増収(2,000万トン)を見込まれた形勢であったので米国の玉蜀黍は暴落し,それに伴って東南アジア・アフリカが下落した。併しその後米国がかんばつに見舞われて平年作を割る状勢となったので,玉蜀黍の国際価格も騰って安定している。米国の作柄が不作であったといっても,前年の持越が相当量あるので或は一時もつと安値が現れるかも知れぬ。

(二)一方南半球の玉蜀黍の作付状況は,播付時の天候がよかったので,目下のところ順調であるから,若し南半球が大豊作になれば又安い玉蜀黍が輸入出来るかも知れぬ。

(三)そこで31年の見透しは,夏までは一応稍高目に横這いすると考えられる。夏以後の状勢は一つに南半球の作柄如何できまる。

二.麦類

(一)麦類は世界各国共豊作で,国際相場は弱含みである。

(二)麦類の輸入は民貿を許さず,政府の独専買付によるものであるから,その価格は政府の意図次第である。

(三)日鶏は極力国際相場に追従して,安く飼料に出廻るよう運動しているが実現せぬ。

三.麩

(一)麩の国内生産は,未曽有の米の豊作によってメリケン粉の消費が減退し,国内生産は減っている。

(二)乳価の下落で酪農用の麩の需要が手控えとなっているので,養鶏飼料と共に需要も減退している。

(三)政府は31年度10万トン以上の麩の輸入を計画実施して巨額の赤字を出して価格の引下げを図っているので現状の如く安値が現れている。

(四)併し一面に於いて畜産農民は国際相場の安い小麦を大巾の差益金で買わされていることを忘れてはならない。

四.米糠

(一)米糠も大体麩の相場に追従するので国内米作大豊作に上る米糠の供給増との関係もあり31年度上半期の高値はないものと思われる。

五.豆粕

(一)政府は最近大豆の輸入を緩和し,一方中共輸入が始ったので,昨春以来豆粕の相場もそう高値になることはないと思われる。

六.魚粕

(一)今年は秋刀魚の豊りょうで粕が多くとれ一般市価も安い。

(二)併し戦前600万トン取れた漁獲は,今日350万トンに減産し,急激な増産は望まれないから大勢は安値を期待することは困難である。

(三)魚粕の供給不足と値上りに乗じて不良魚粉が市場にはん濫するようになってきたので,不正魚粉の取締を厳重にしなければならない。