既刊の紹介岡山県畜産史

第2編 各論

第1章 酪農の発展

第5節 生乳の需給

3.戦時中の生乳の需給

 戦時中の状況は資料が焼失して不明な点が多い。従来,酪農は農業の合理化,国民体位の向上のための蛋白給源として奨励された。昭和14年(1939)酪農業調整法が制定され,育児,病人用牛乳,乳製品の優先的確保が図られた。第二次大戦の進展とともに,牛乳も食用のみでなく,木製飛行機の貼着剤のカゼイン製造用に増産が急務となっていた。