既刊の紹介岡山県畜産史

第2編 各論

第2章 和牛(肉用牛)の変遷

岡山県肉用牛生産振興方針の概要(岡山県農林部 昭和55年)

1.肉用牛生産振興に関する基本的な考え方
   本県の肉用牛飼養戸数は,昭和47年の20,400戸から昭和52年には13,200戸と減少し,飼養頭数もまた55,700頭から44,100頭となり,最近5年間において戸数で35%,頭数で21%と大幅な減少を示している。
   一方,食生活の近代化とともに,食肉の消費量は年々増加にあり,なかでも牛肉の需要は着実に伸びることが予測されていることから,肉用牛の生産増強と牛肉の安定供給は,国家的に緊急な課題となっている。このような認識のもとに,本県においては地域複合農業のなかにおける肉用牛の重要性,さらには中国山地等の自然と草資源の活用等を考えあわせたうえで,今後一層肉用牛の生産振興に努めることとし,次のとおり基本方針を定める。
   (基本方針)
  (1) 本県肉用牛の優点である増体能力を維持しながら,肉質の改善を中心とする産肉能力の向上と斉一化に努める。
  (2) 繁殖経営の飼養規模については,10頭規模の中核農家の育成を目標とするが,当面は3〜4頭飼育農家の育成に重点をおく。また肥育経営は,50頭以上の飼育を目標とする。
  (3) 地域の実情に即して,子牛生産から肥育までの一貫経営の推進とその定着に努め,集約的,効率的な肉牛生産を促進する。
  (4) 草地の造成,改良並びに水田利用再編対策関連等による自給飼料の生産拡大と自給率の向上に努める。
  (5) 改良並びに経営意識の高揚を図るため,後継者,婦人,老人等を中心とする生産者の組織化を図る。
  (6) 飼育規模の拡大にともなう環境保全並びに伝染病等疾病の発生予防対策を強化する。
  (7) 肉用牛の0発展方向に即応して,山地等を活用した放牧飼育技術体系を確立し,生産性の向上を図るとともにこれの普及に努める。
   (以下略)