既刊の紹介岡山県畜産史

第2編 各論

第4章 養鶏の発達

第4節 鶏についての試験研究

3 昭和30年代における試験研究

(2)管理関係

  1 ケージ管理

 ケージ養鶏がわが国に紹介されたのは昭和30年代のはじめである。当時わが国では,金属類は高価なものであり,また,ケージ養鶏は屋内飼育になるため,バタリー養鶏ほど普及しないと考えられていた。しかし,養鶏の発展のためには,多くの長所をもったケージ養鶏を取り入れるべきだと考えた川崎晃らは,昭和34年(1959)にケージ管理の試験を行ない,ケージ管理の利点および問題点を明らかにした。問題点の一つは夏季における軟水様便の発生であったが,この対策としては,昭和37年(1962)に制限給水が有効であると青山寔らが報告した。方法は,15分間の飲水を1日3回させることであった。
 ケージ養鶏については,管理労力と設備費を軽減することも重要課題であった。出口孝吉らは,昭和35年(1960)に自動給餌機設置の可否を検討し,伊藤俊一郎ら(福田種鶏場)は,昭和35年(1960)に種鶏のケージ管理を行なった。昭和38年(1963)には岩本敏雄らが,1つのケージへ2羽から7羽の鶏を収容することを検討し,複飼管理の実用化に貢献した。

  2 ウインドウレス鶏舎

 鶏舎を無窓化することが米国において行なわれていたが,わが国においても土地の有効利用,飼料要求率の改善,畜産公害の防止などの面から積極的に取りくむ必要があると考えた岩本敏雄らは,ウインドウレス鶏舎を試作して,昭和38年(1963)から産卵鶏のケージ飼いと種鶏の平場飼いの試験を行ない,ウインドウレス鶏舎は普及性のあることを認めた。