既刊の紹介岡山県畜産史

第2編 各論

第5章 その他の家畜家禽

第2節 緬羊

2 岡山県における緬羊飼養

(4) 緬羊登録事業

 第二次世界大戦の終戦直後までの緬羊飼育は,頭数の増加を急ぐあまり,緬羊の資質の改良にまで手が回りかねていた。そのころまでは国や地方公共団体の施設以外で飼われるのはまだ少なかったので,組織的に登録事業を実施するまでには至っていなかったのである。
 終戦後の極度の衣料不足や農業経営上の必要から,緬羊の飼育熱は急速に盛り上がり,これにより緬羊の資質向上がのぞまれるようになった。たまたま昭和23年(1948)種畜法が制定されたこともあって,昭和24年(1949)10月11日,社団法人日本緬羊登録協会が誕生し,全国組織による緬羊登録事業が開始されたのである。
 本県においては,昭和27年(1952)12月に日本緬羊登録協会岡山県支部が設立せられ,県農林部畜産課に事務局を置き,初代支部長に県畜産課長惣津律士を推し,28年(1953)4月1日から登録を開始した。当時の緬羊の改良を要する点は,小格で伸びがなく,コリデール種としての羊毛番手に均一性がなく,テンダーウールやカナリアウールなど欠点羊毛がみられることであった。
 これらは,飼料給与の改善とともに,種畜の選択,適正な交配法などによって改良せられるものであって,これらの点が指導上の重点事項になっていた。なお,昭和28年(1954)以降昭和31年(1956)度末までに登録した頭数は本登録68頭,予備登録1,161頭であった。