既刊の紹介岡山県畜産史

第2編 各論

第5章 その他の家畜家禽

第4節 家兎

1 大正年代までの養兎

 日清,日露戦役に当たり,兎肉が缶詰に,兎毛皮が防寒着として,軍需産業的な養兎が現れた。以来養兎業は,軍兎ないし自給経済時代における副業養兎として変遷して来た。養兎が行政の対象になったのは,大正年代以降であると農林省畜産局(昭和41年)の『畜産発達史(本篇)』にある。しかし,岡山県の場合は,岡山県内務部(大正12年)の『岡山県産業調査書』により「現況の部」(注 大正9−11年調査)および「将来計画の部」に,「養兎」という文字は全く見当たらない。岡山県が明治初年以降,各年度ごとに発刊している『岡山県統計年報』を見ると,大正15年(1926)初めて兎が統計に現れている。